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将棋界最大の賞金額を誇るタイトル戦・竜王戦。
その賞金や対局料についてまとめます。
なお、竜王戦という棋戦の仕組みがよくわからない、という方は、以前に記事にしましたので、下記リンク先をあわせてご参照ください。
「ランキング戦って何?」という方におすすめです。
>>こちらの記事もおすすめです
目次(もくじ)
名人位と並んで、将棋界の序列第1位のタイトルである竜王位。
竜王のタイトルを取った棋士は、大きな名誉とともに、莫大な賞金を手に入れることになります。
一体、どのくらいの金額なのでしょうか?
竜王のタイトルは、竜王戦の7番勝負に勝つことで、獲得できます。
つまり、7番勝負に勝った棋士が、竜王戦の優勝賞金をもらうのです。
「竜王戦の優勝」は当然、竜王位獲得を意味し、挑戦者が奪取する場合と、前期の竜王が防衛する場合の2パターンがあります。
ですが、どちらでも優勝賞金額は変わりません。
将棋連盟が公表している竜王獲得の賞金の金額は、4400万円です(2021年8月現在の情報)。
これが、竜王獲得の賞金金額です。
*本記事の初投稿時点(2018年8月)では4320万円でした。
一方、獲得に失敗した方の棋士、つまり「竜王戦の敗者」にも、賞金がでます。
ここでは、「準優勝賞金」と呼ぶことにしましょう。
当然ですが、準優勝は、竜王戦7番勝負に出場して負けることを意味します。
獲得に失敗した場合は、前期の竜王が挑戦者に奪取されてしまう場合と、挑戦者が竜王に防衛されてしまう場合の2パターンがあります。
どちらの場合でも、準優勝賞金は同じです。
将棋連盟が公表している竜王の敗者の賞金の金額は、1650万円です(2021年8月現在の情報)。
*本記事の初投稿の時点(2018年8月)では1620万円でした。
勝った方と負けた方で、大きく違いますね。プロ将棋の場合、勝負は紙一重で決まることもあると思うのですが。
こうして数字をみるだけでも、最高峰のタイトル戦における「一局の重み」を痛感しますね。
ところで、1点、個人的に気になる疑問が。竜王戦の7番勝負においては、「賞金」以外に、「対局料」はでないのでしょうか?
これについては、まだ調べや考察が十分にできていません。今後、何かわかれば書いてみたいと思います。
竜王戦の7番勝負に出場する二名の棋士のうち、一名はもちろん、前年の竜王獲得者、つまり現・竜王です。
もう一名の7番勝負出場者、つまり挑戦者を決めるのは、「竜王戦決勝トーナメント」で、
竜王戦のランキング戦各組で上位の成績をおさめた棋士たちのみが参加を許されます。
決勝トーナメントで優勝した棋士が、竜王に挑戦する権利を手にするので、
「挑戦者決定トーナメント」とでも呼びたくなりますね。
竜王戦決勝トーナメントは、とても大きな舞台であり、参加棋士たちの得る金額額も相当なものです。
ですが、「賞金」というものは存在せず、決勝トーナメント出場棋士がもらうのは、「対局料」になります。
【参考記事】 => 竜王戦決勝トーナメントの対局料は?全部勝ったら最大いくらに?
ランキング戦のどの組を勝ち抜いての参加であるかによって、対局料はかなり差があります。
また、勝ち抜けば勝ち抜くほど対局料が上がっていきます。
デビューしたての四段でも、ランキング戦6組で優勝して挑戦者決定トーナメント(略して挑決T)参加の権利を手にすれば、40万円以上の対局料が入ります。
また、挑決Tの決勝戦である竜王戦挑戦者決定3番勝負の対局料は、なんと450万円です。
=> 【竜王戦決勝トーナメントの対局料は?全部勝ったら最大いくらに?】
竜王戦の挑戦者決定トーナメントの予選が、竜王戦ランキング戦です。
当ブログでは、公開されているランキング戦各組の優勝賞金をまとめたり、ランキング戦の対局料について推測したことがあります。
ランキング戦の各組の決勝戦には、賞金がでます。
決勝戦は、勝っても負けても賞金がもらえます。
一番低いランキング戦6組の準優勝賞金でも、なんと20万円となっています。
竜王戦のランキング戦の決勝は大舞台、というのが納得いただけると思います。
一番高いランキング戦1組の優勝賞金は460万円で、圧倒的ですね。
=> 【竜王戦ランキング戦の優勝賞金は?最近もらった棋士は誰?】
なお、さきに引用した挑決Tの対局料の記事には、挑決Tの対局料とランキング戦の優勝賞金の合計は最大いくらになるか、という計算もしています。
竜王戦ランキング戦の対局料ですが、公開はされていないようです。
以前の記事では、青野先生の「将棋界の不思議な仕組み プロ棋士という仕事」という本に書かれている情報をもとにして、ランキング戦の対局料を予想しました。
本に書かれている情報というのは、昔の対局料の金額と、竜王戦以外の棋戦の今の対局料との比、それに竜王戦の対局料と他の棋戦の対局料の比です。
それらをもとに計算した結果、竜王戦ランキング戦の対局料はだいたい次の範囲にあると推定したのでした。
竜王戦の対局料は4万5000円から28万円程度
かなり幅がありますが(汗)、その理由が知りたい方は下記リンク先の記事をご参照ください。
=> 【将棋のプロ棋士の年収が気になる?対局料や固定給を推定せよ】
賞金額や対局料が高い竜王戦ですが、そのでどころはどこなのでしょうか?
竜王戦の主催は、日本将棋連盟と読売新聞です。
読売新聞が竜王戦のスポンサーとして巨額を出資してくれているわけですね。
2018年度に7番勝負が行われる第31期竜王戦では、野村ホールディングスが特別協賛として加わっています。
第30期の7番勝負で勝利し、永世竜王になった羽生善治竜王が戦う第31期の番勝負は、間違いなく将棋界の歴史に残ると思います。
名人戦、棋聖戦で実現しなかった羽生竜王のタイトル通算100期という大記録がかかっているからです。
そのような伝説になるタイトル戦に、特別協賛がつくというのは心強いですね。
それだけ将棋が注目されていて、価値が高いのだと思うと、将棋ファンとしては誇らしいです。
この記事では、当ブログでこれまで調べてきたことをまとめ、対応する過去記事へのリンクを入れておきました。
ただし、7番勝負に関しては、今回新たに調べたので対応する過去記事はありませんが。
竜王戦で棋士に入る収入については、世間一般の人々にも興味関心がもたれるところです。
是非、将棋ファン以外の人に説明してあげ、プロ将棋の世界に興味をもつきっかけにしてあげてください^^
なお、賞金額などは、年によって多少の変化はあると思います。本記事の情報は主に2017年、2018年時点の情報になりますのでご了承ください。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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