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先日の名人戦での勝利による、藤井聡太竜王名人の誕生そして七冠達成で将棋界が盛り上がっていますね。
そうした中、藤井竜王名人による永世称号の資格達成への期待感もますます高まっている模様です。
かく言う私も気になって、改めて将棋のタイトルの永世称号の規定を復習しようとしたところ、
驚きました。
8大タイトルの中ではこれまで唯一、永世称号の決まりが存在しない棋戦のはずだった叡王戦にも、
なんと、永世称号資格の「条件」がすでに公表されていることが発覚したのです・・・!
目次(もくじ)
将棋の8大タイトルの中で、最も新しいタイトルである叡王。
かねてから永世叡王の規定ができることを望む声はあったと思いますが、
その叡王の永世称号が、ついにできたようです。
冒頭でも書きましたように、私が永世叡王のルールの存在に気づいたきっかけは、
(将棋界の既存の)永世称号の条件を一度、確認し直しておきたかったからでした。
「日本将棋連盟のどのページに書いてあるんだったかな・・・?」
若干、情報が探しにくい将棋連盟のサイト内で調べていても見つからないので、
検索してみたところ、Q&A的なページにたどり着きました。
「よくある質問」の中の「プロ棋戦の規定について」という項目です。
「そういえば前もここを見たんだったな。」
と、とりあえず一番知りたかった永世棋聖の項目を見た後、少し視線を上にずらしたところ、
「永世叡王」の文字が見えました。
しかも、「該当棋士」の欄こそ空白ですが、「条件」の欄には、何かが書かれているのです!
日本将棋連盟/よくある質問/プロ棋戦の規定等について ( https://www.shogi.or.jp/faq/provisions/ )
(上記リンク先の「Q. 永世称号の規定はどうなっているのでしょうか。」の部分の右側のプラスボタンを押して展開すると回答が表示されます。)
「いつの間にか、規定がつくられていたんだ・・・!」
と、このような経緯で、叡王の永世称号「永世叡王」について知りました。
一般的にはどうかわかりませんが、少なくとも将棋ファンにとってこれは、
ビッグニュースといって過言ではないと思います。
だから、将棋連盟のお知らせ記事やニュースメディアなどで公表されて/報じられているはずだと思ったのですが、そういうものはまったく見当たりません。
あまりにもさり気なく、称号の規定の表に追記されているだけなのです・・・!
だから、こうして記事を執筆していても、「何かの間違いなのでは。。」と若干、不安になってしまいますね。(^^)
いつの間にか、非常にさり気ない形で公開されていた永世叡王の規定ですが、
一体、いつ頃、公開されたのでしょうか?
Wikipedia(ウィキペディア)やTwitter(ツイッター)で情報を調べたところ、
2023年5月10日の時点で規定の存在が確認されていた、という点で、どちらも一致しています。
もしかすると5月9日以前に「プロ棋戦の規定について」の表が更新されたかもしれませんが、
少なくとも人々が気づいたのは5月10日以降、という感じですね。
それでは、そろそろ叡王の永世称号の資格を獲得するための条件について確認していきましょう。
永世叡王の資格を得るための条件は「通算5期獲得」です。
つまり、番勝負に勝ってタイトルを奪取または防衛するごとに1期獲得となり、それを5回達成すれば永世叡王となります。
この「通算5期」という条件は永世称号の条件の中では緩い方です。
叡王の他には、「永世名人」と「永世棋聖」がこの条件で資格獲得できます。
もっとも、名人に挑戦するには「A級棋士」になってからA級順位戦のリーグでトップの成績とならなければならないので、永世名人達成は非常に難しいですが(^^)。
先日、叡王を防衛した現・叡王である藤井聡太竜王名人は、あと何期で永世叡王の資格を取得できるのでしょうか?
藤井聡太叡王はこれまでに、奪取・防衛・防衛により、叡王のタイトルを通算3期、獲得しています。
つまり、このままあと2回、防衛できれば、永世称号の資格を得ることになります。
最短で2年で史上初の永世叡王が誕生する可能性があるわけですね。
他の棋士だと、誰が永世叡王に近いのでしょうか?
藤井聡太・現叡王以外の、叡王獲得経験がある棋士は、叡王の通算獲得回数はいずれも1期となっています。
つまり、あと4回、叡王を獲得できれば、永世叡王になれるわけですね。
獲得が早い順に、
です。
他に、叡王戦がタイトル戦になる前の一般棋戦だった時代に、山崎隆之八段、佐藤天彦九段が叡王となっています。
この頃の分は、永世の条件にカウントされるのでしょうか?
いまでこそ藤井聡太「七冠」の誕生により、将棋界は藤井一強時代に近づきつつある機運もありますが、
私にとっては叡王戦といえば、高見泰地・現七段が金井恒太六段とのタイトル戦初登場棋士対決を制してタイトル獲得を果たした棋戦であり、
後に訪れた、8大タイトルを一人ずつ分け合う「将棋界の戦国時代」の象徴的な棋戦です。
そういうこともあるので、今後、藤井叡王が、永世叡王を達成できるか、それを阻止する棋士が現れるか次第で、将棋界の流れが決まってきそうな予感が、なんとなくですが、しますね。
・20203年5月に永世叡王の規定が公開された
・永世叡王の資格の条件は通算5期の獲得
・藤井聡太叡王はあと2期で永世叡王達成
永世称号の規定がつくられ、ますます面白くなりそうでな叡王戦。
今後も注目していきたいですね!