【当サイトの記事はPRを含む場合があります。】
今回は、「将棋ウォーズの初段になるには?」というテーマです。
そもそも、将棋ウォーズ初段とはどのくらい強いのか、
ということも考えながら、
将棋ウォーズ初段達成のために必要な勉強や、
どのくらいの期間がかかるものかについても、
考察をしてみたいと思います。
考察している私自身の棋力は、
千駄ヶ谷の日本将棋連盟道場の二段、
いわゆる連盟二段で、その立場・経験から、
考えてみました。
目次(もくじ)
将棋ウォーズ初段を目指すのは、
とてもいい目標設定だと思うのですが、
どうしてそう言えるのかについて、
まずは確認しておきましょう。
将棋では、段を持っている人は免状をつくることができます。
将棋の免状は、日本将棋連盟が公式に認めた証(あかし)です。
そういうものを手に入れることができるのは、すごいことです。
ちなみに、級位者でも、5級以上なら、「認定状」というものをつくれます。
また、どんなことでも、「段」を持っていたら、
「すごそう」って思われます。
特に、将棋のような頭を使うことで段持ちになれば、
すごい頭脳の持ち主として、評価されることも多いです。
それと、将棋ウォーズはネット対局なので、
将棋道場に行かなくてもすみます。
将棋道場に通うのは時間もお金もかかるので、
家でもスタバでも、インターネットがつながる場所なら
どこでもできるウォーズで、
公式にも認められる段位が手に入るというのは、
とても便利でありがたいことです。
将棋のウォーズ初段の棋力はどのくらいなのでしょうか?
私自身は、級位者のころから、千駄ヶ谷の将棋連盟道場で認定を受けてきたため、
棋力の基準は、千駄ヶ谷のものを基準にしています。
その基準からすると、ウォーズの棋力は、甘めに出ています。
つまり、将棋ウォーズで初段になったからといって、
将棋連盟の道場でも初段になれるとは限らず、
1級以下となってしまう可能性もあります。
これは、将棋好きが集まるリアルの場でも話題になることで、
皆さんの共通認識となっているようです。
私の棋力「連盟二段」は、かなり一目置いていただけます。
将棋連盟道場だと、1級くらいでも、かなり安定した将棋を指す子もいます。
ウォーズ初段は、連盟初段よりは強くなく、
連盟の弱い方の1級くらいの人もいるのかな、
という感じが、個人的にはしています。
将棋の大会に出たときに、二段と申告している人でも、
それほど強くないと感じたことがあります。
(普通に強い人もいましたが。)
同じようなことは、新宿将棋センターや、その他の
千駄ヶ谷以外の町道場にいったときも思うことがありました。
新宿将棋センターだと私は三段と認定されたので、
千駄ヶ谷より一つ甘めに出たのですが、
席主さんによれば、だいたいそんな感じだそうです。
また、私が行った町道場も、関係者に聞いた話では、
お客さんのやる気を落とさないために甘めに判定していて、
昇段しても実際の棋力はあまり変わらないという話でした。
大会で対戦した人の中には、甘めの町道場で判定された人もいたのでしょう。
私の感覚だと、新宿将棋センターや甘い町道場の二段は、
千駄ヶ谷の初段くらいに相当するのかな、と思います。
同じように考えると、甘い町道場の初段は千駄ヶ谷の1級くらいのはずです。
ウォーズの初段は、千駄ヶ谷の1級くらいなので、
棋力判定が甘めの将棋道場の初段くらいに相当すると考えられます。
将棋ウォーズで初段になる方法について考えてみましょう。
将棋ウォーズは、勝てば「達成率」というものが上がり、
達成率が100%になると昇級/昇段する仕組みになっています。
自分の棋力が上がるほど、対戦相手も強くなっていくので、
勝ち続けると、どこかで勝てない相手に当たるようになり、
だんだんとちょうどいい相手と当てられるようになります。
だから、ウォーズで目標の級/段になるためには、
その一つ下の棋力(級/段)にまで上がり、
自分の級/段の前後の人たちに高勝率を上げればOKです。
将棋ウォーズで初段に上がるためには、
ウォーズ初段として最低限の実力があればいいので、
将棋連盟道場1級くらいの棋力があればいいと考えられます。
なので、一般的に将棋のアマチュア1級に必要とされる知識や技術を身につけましょう。
1級や2級を目指すための勉強方法の情報を集めて実践するのです。
ウォーズ初段の実力を手に入れるための
将棋の勉強方法を、考えてみます。
だいたいこれらのような力が必要になります。
まずは、序盤に関してです。
初心者から上の方の級に上がっていくためには、
定跡の知識が必要です。
将棋の定跡や戦型、戦法はかなりたくさんありますが、
自分が使う戦法を決めておけば、実戦で必要になる知識は限定されてくるので、
まずは得意な戦法をもつことが大切になります。
ただ、相手が使ってくる戦法も色々なものがあるのですが、
最初は一つに絞ります。
例えば、自分が「居飛車」を指す場合、まずは、
人気のある戦法である「四間飛車」への対策戦法を一つ勉強する、
といったやり方です。
一つの定跡を理解すれば、考え方を他にも応用できます。
これで、ある程度は戦えるようになります。
ただし、相手の序盤戦術によっては、
これだけでは通用しないこともあります。
例えば、自分は対・四間飛車の勉強を中心にやってきたのに、
ゴキゲン中飛車をやられたら、かなり戦いにくいです。
また、早石田や向飛車のような、序盤で間違えると
一気に終わってしまう変化がある戦法も、危険です。
なので、危険な戦法に対しての対策や、
重点的に学んでこなかった戦法に対する、
自分の得意な戦型に近い戦い方での対処なども、
勉強しておく必要があります。
例えば、対・四間飛車で持久戦が得意なら、
ゴキゲン中飛車には「一直線穴熊」で挑んでみるとか。
将棋の序盤は知識が大切なのは間違いありません。
でも、説明したように、知らない場面に出会うことも避けられません。
人によっては、決まった定跡のない、
「力戦」の将棋を挑んでくることもあります。
また、定跡や戦法を勉強しても、
全部を記憶できるわけでななく、
忘れてしまうことだって、あります。
だから、未知の局面で自分で手を考える能力が必要です。
そうした力は、定跡書やプロの棋譜を見て、
自分なら次の手をどうするかを考えると、
身につきやすいでしょう。
また、序盤や中盤の次の一手問題を解くのも、
発想が柔軟になっていいと思います。
級位者の将棋では、序盤の後の中盤から終盤の入り口くらいの時点で、
形勢に差がつくことも多いです。
ただ、有利であっても、お互いにミスをするので、
何度も形勢が逆転したりします。
逆転を起こしにくようにするためには、
一気に勝ち切ろうとして無理な攻めするよりは、
一歩一歩、確実に有利を拡大するようにするといいです。
また、相手も形勢をひっくり返そうとして、
激しく攻めてくることもあるので、
確実に受け切るための手もさせるようにしたいです。
そのための手段として、各種「手筋」を身につけるといいでしょう。
「と金攻め」とか「金底の歩」とか、わかりやすいものもありますし、
もっと巧妙な歩の使い方とか、「控えの桂」などの渋い手筋なども有効です。
攻める際に重要なこととして、相手の囲いの急所を攻めることも忘れてはいけません。
美濃囲いも矢倉も、穴熊でさえ、弱点があるものなので、
相手が使ってきそうな囲いの弱点をつく手をおぼえてしまいましょう。
級位者の将棋はミスが必ずあるので、
序盤からずっと不利でも、
最後に逆転勝ちすることもあります。
だから諦めずに指すことが大切です。
意図的に逆転を実現するためには、
次の二つの手段があります。
例えば、攻め込まれていて不利でも、
自陣に守りの駒を打ちつけ、
一気には攻め落とせない状況をつくれることはあります。
あまりに堅く守られると、攻撃する側も精神的に苦しくなり焦ってミスし、
状況がひっくりかえることもあるものです。
また、有利であっても、うっかり「王手飛車取り」をかけられれば、
不利になってしまうこともあります。
その他、攻めるのに夢中でうっかり、
渡してはいけない駒を相手に取らせてしまうことも。
こうした意図的に状況をつくるために、
飛車の位置を誘導したり、特定の駒さえ入れば、
一発で相手の囲いを崩せるようにしておくなど、
工夫をして罠を張ると逆転が起きやすいはずです。
これらの逆転のための力も、「次の一手」を解くことで養えるでしょう。
また、逆転は「詰むや詰まざるや」の場面で起こることも多いので、
詰将棋の実力もつけておくことが望ましいです。
将棋は最後は終盤力が決め手になりますので。
基本的な3手詰はマスターするようにしつつ、
5手詰、7手詰も解く訓練をして起きましょう。
また、王手の連続で仕留めること(即詰み)にこだわるよりも、
あと一手で詰むという状態にする(「詰めろ」をかける)方が確実な場合も多いです。
確実に相手を仕留められる状況を「必死」といいます。
詰将棋だけでなく、「必死問題」も勉強しておくことで、勝率は上がるでしょう。
ただ、実戦の対局を将棋ウォーズでしかしない場合、
上達に関して、少しデメリットもあります。
将棋が強くなるためには、とてもいい手段がいくつかあります。
将棋ウォーズだと、これらができないですね。
例えば、毎回、対戦相手は違うし、持ち時間も切れ負けとかすごく短いのとかですし。
ネット対局は、地方在住のプロ志望の子どもたちにとって、
よい実戦の場を与えてくれたものではあります。
でも、ネット対局が勉強になるのは十分に実力がついてからです。
自分一人でも、対局の振り返りと検討ができることが必要です。
将棋ウォーズ以外に実戦しないことのデメリットに対しては、
いくつかの対策手段が考えられます。
棋譜解析は、ウォーズとは別のソフトを使ってやるのもありですね。
ちなみに、低級者の段階では、将棋ウォーズの練習対局をするのもありです。
練習対局は、弱めのコンピュータが相手をしてくれるもので、
少し定跡を知れば勝てるので、自信につながります。
将棋ウォーズで初段になるための方法について、
考察/提案をしてみました。
といって特別なことはなく、普通に将棋の実力が確実につく方法で
勉強し、実戦で経験をつんでいくことが大切です。
注意点としては、将棋ウォーズはゲーム感覚でできてしまうのですが、
将棋というのは時間をかけて、他人と関わりながら上達していくものだというのを
忘れないようにした方がいい、というところですね。