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2019年度の名人戦の挑戦者は誰になるか?
2019年3月1日に、その挑戦権をかけたリーグ戦が戦われます。
行われるのは、A級順位戦の最終局という、
例年、将棋界や将棋ファンが大いに注目する戦いです。
その結果次第では、名人挑戦者が決まることも、
後日のプレーオフまで挑戦確定はおあずけになることもあります。
2019年度の第77期名人戦は、誰が挑戦者になっても、
大きな業績をかけた戦いになります。
どういうことなのか、みていきましょう!
2019年1月31日に行われた、A級順位戦のリーグ戦の
第8回戦までの結果から、すでに挑戦者は3名にまで
絞れています。
「貴族」の異名をとる佐藤天彦名人に
挑む可能性がある棋士は、次の通りです。
最有力候補は、20代の若手棋士、豊島将之ニ冠です。
棋聖と王位の二つもタイトルをもっているので、
「ニ冠」という肩書きになっています。
将棋界で一番強い棋士なのでは、と評価されていながら、
なぜかなかなかタイトルをとれず、「無冠の帝王」という
レッテルが貼られ始めていました。
余談ですが、この「無冠の帝王」は、もともと、
羽生世代の棋士の森内俊之九段などに対して使われていました。
ところが、2018年度には、初タイトル棋聖を、
さらにそれに続けて王位まで獲得しました。
これにより、タイトルを複数もつ棋士がいない、
「戦国時代」が終わりました。
つまり、豊島ニ冠は、将棋界で一番タイトルをもっている棋士ということになります。
【関連記事】 【2018年度夏】タイトル2つ挑戦の豊島将之八段のハードな対局日程
ちなみに、最近、渡辺明棋王が王将のタイトルを奪取して、
豊島棋聖・王位と並ぶニ冠となりました。
もしも豊島将之ニ冠が名人挑戦を決めて、
佐藤天彦名人からの奪取を実現すれば、
将棋界最大のタイトルの一つである名人を含む、
3つのタイトルを保持することになりますね。
「三冠の名人」ともなれば、将棋の歴史上でも滅多に現れない肩書きなので、
まぎれもない偉業ですね!
豊島ニ冠の次に名人挑戦の可能性があるのは、広瀬竜王と羽生九段です。
広瀬章人竜王は、第75期のA級順位戦で6勝3敗だったりと、
ここ数年順位戦で好成績を上げてきた棋士です。
もちろん、他の棋戦でも強いですね。
藤井聡太五段(当時)と第11回朝日杯の決勝で戦うなど、
将棋界のトップ層で戦っています。
【関連記事】 藤井聡太五段(当時)の優勝【朝日杯2018】のすごさ。六段昇段も!
特にめざましかった活躍が、2018年度の第31期竜王戦で
羽生善治・現九段から竜王を奪ったことですね。
将棋界最大のタイトルの一つである竜王をとったことで、
頂点に立ちました。
もしも広瀬竜王が名人挑戦となれば、
将棋界の頂点である、名人と竜王によるタイトル戦となりますね。
まさに頂上決戦!
広瀬章人竜王が挑戦して名人奪取が実現したら、
竜王・名人のニ冠となります。
そうなれば、やはり歴史的な素晴らしい業績ですね。
広瀬竜王の前に、ビッグタイトル・竜王をもっていたのが、
羽生善治九段です。
広瀬・現竜王に敗れてタイトル失冠したことにより、
27年ぶりに無冠となってしまったのでした。
もう50代近いので、衰えているのでは、と
年齢を懸念する声もあったように思います。
しかしながら、それは心配しすぎなのかもしれません。
今期NHK杯テレビトーナメントにおいて、
「羽生世代」がベスト4独占しましたが、
そのうちの一人が羽生善治九段です。
羽生先生の失冠直後に、すぐに
またタイトルをとるのではないかという
楽観的な見方もありましたが、
NHK杯での羽生世代棋士たちの活躍は、
それを裏付けるような出来事ですね。
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その羽生先生が、名人に挑戦した場合、
やはり快挙がかかった挑戦になります。
まず、もしも名人奪取に成功した場合、
無冠時代が、半年くらいで終了したことになります。
名人というビックタイトル獲得による復冠となるわけです。
前回の無冠時代(前竜王時代)も数カ月で終わっていますので、
実現したら本当にすごいことですね。
それだけでなく、あるものすごい記録がかかっています。
タイトル100期です。
一期でも難しいタイトル獲得(や防衛)を、
なんと100回も!
どれほどすごいことか、あまりにすごすぎて、はかりり知れません。
達成したら、もう一度国民栄誉賞受賞でもいいくらいかも(?)
前回の第76期名人戦や第89期棋聖戦、第31期竜王戦と、
3回にわたって挑戦してきましたが、
いずれも自分より若手の棋士たちによってはばまれました。
羽生九段が名人挑戦者になったら、今度こそ100期達成できるか、
と、大いに関心が集まることは間違いないでしょう。
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第77期名人への挑戦権を争う、A級順位戦の最終局が、
2019年3月1日に行われます。
誰が挑戦しても、すごい偉業をかけた
戦いになります。
次々と歴史的な出来事が起こってきた将棋界ですが、
まだまだドラマは尽きませんね!