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2018年7月4日(水)、第59期王位戦7番勝負が開幕しました。
第58期の番勝負で、羽生善治王位(当時)から奪取した菅井竜也王位が、豊島将之八段の挑戦を受けます。
豊島八段といえば、2018年3月の過密な対局スケジュールで注目されましたが、今回も非常に忙しい日程で対局を行うことになる可能性があります。
その理由の一つは、豊島八段は棋聖戦で羽生善治棋聖に挑戦中であり、棋聖戦が決着する前に王位戦の開幕をむかえたためです。
というわけで今回は、豊島八段の登場する棋聖戦と王位戦の番勝負の日程をみてみましょう。
目次(もくじ)
タイトル戦の番勝負の日程は公開されているので、インターネットで誰でも調べることができます。
ただ、興味ある一つのタイトルについてしか調べていなくて、他のタイトルについては調べない、ということも多いかもしれません。
ここでは、発表されている番勝負の日程を1か所にまとめて、豊島先生のタイトル戦スケジュールを俯瞰(ふかん)的にみてみることにしましょう^^
タイトル戦の番勝負は、予定されている対局のすべてが行われるとは限りません。
フルセットの勝負にならない可能性があるからです。
でもせっかくなので(?)、ここでは、勝負が白熱する場合を想定しておきましょう。
実際、羽生棋聖との世代間対決や菅井王位との若手有望株対決は、拮抗した熱い将棋になる気がしますし。
局 | 日程 | 場所 |
棋聖・第1 | 6月6日 | 兵庫 |
棋聖・第2 | 6月16日 | 東京 |
棋聖・第3 | 6月30日 | 静岡 |
王位・第1 | 7月4・5日 | 愛知 |
棋聖・第4 | 7月10日 | 新潟 |
棋聖・第5 | 7月17日 | 東京 |
王位・第2 | 7月24・25日 | 兵庫 |
王位・第3 | 8月1・2日 | 北海道 |
王位・第4 | 8月22・23日 | 福岡 |
王位・第5 | 8月29・30日 | 徳島 |
王位・第6 | 9月10・11日 | 神奈川 |
王位・第7 | 9月26・27日 | 東京 |
もしも棋聖戦がフルセットになれば、8月の頭くらいまで、全国を毎週のように飛び回ることになるのですね。
さらに、当然ながら、上記のタイトル戦番勝負以外にも、他棋戦での対局もあります。
タイトル戦の番勝負は移動や前夜祭もあること、さらに王位戦は2日制の対局であることを考えると、豊島八段の夏はハードな日程でのダブルタイトル挑戦の日々となりそうですね。
大事な勝負への準備には時間をかける必要がありますし、これから夏が本格化し、体力も削られる中、タイトなスケジュールをこなすことになる豊島八段。もちろん、同じことは菅井王位にもいえますね。
こうしたことに思いをはせると、改めて両雄の戦いに注目していきたいと感じますね^^
さて、棋聖戦がフルセットになれば、中々タイトな対局スケジュールとなる豊島八段。
王位戦開幕の時点では、棋聖戦では2勝1敗と有利な立場にあります。
つまり、羽生棋聖をカド番に追いつめていて、棋聖位奪取まで後白星一つです。
次の第4局で羽生棋聖に勝てば、豊島八段初タイトル戴冠となるだけでなく、羽生棋聖のタイトル通算100期を阻止したことにもなります。
さらに、棋聖戦がフルセットにならず、第5局が行われないことになります。
もしもこうなれば、豊島八段に勢いが出てきて、しかも王位戦第2局以降の日程のハードさや準備に使える時間の点で、相手の菅井王位とイーブンになると考えられます。
また、菅井王位と羽生棋聖では棋風や戦法も違うので、別々の対策が必要になります。
棋聖戦が早く終われば、菅井王位対策に専念しやすくなります。
そう考えると、棋聖戦第4局に勝てれば、一気に王位奪取の可能性が高まってきそうですね。
ダブルタイトル挑戦からの「豊島二冠」誕生も十分に期待できます。
この点でも、棋聖戦の第4局の勝敗には注目ですね!
豊島先生は将棋界でも最高レベルのトップ棋士であり、現在タイトル挑戦中の棋戦以外でも、当然のように上位で戦っています。
ここでは、2018年度に豊島八段が戦った、タイトル挑戦に関係ある(ありそう)な対局の勝敗と日程をまとめてみます。
棋戦と対戦相手、勝敗そして日程をまとめます。
勝敗は豊島先生からみてのものです。
棋戦名 | 対戦相手 | 勝敗 | 日程 |
棋聖戦挑戦者決定戦 | 三浦弘行九段 | 勝ち | 2018年5月1日 |
竜王戦1組決勝 | 広瀬章人八段 | 負け | 2018年5月25日 |
王位戦白組プレーオフ | 澤田真吾六段 | 勝ち | 2018年5月30日 |
王位戦挑戦者決定戦 | 羽生善治竜王 | 勝ち | 2018年6月2日 |
A級順位戦1回戦 | 稲葉陽八段 | 勝ち | 2018年6月12日 |
棋王戦挑戦者決定トーナメント | 丸山忠久九段 | 負け | 2018年6月22日 |
こうしてみると、すでに5月の後半から次から次へと大きな対局を戦ってきたことがわかります。
それにしても、これだけの舞台でそうそうたる相手に、すごい勝率ですね。
惜しくも敗れた竜王戦にしても、1組2位での本戦進出となり、豊島八段が挑戦者の有力候補であることは間違いありません。
一方、棋王戦については敗退となりましたが、その分王位戦などに集中できますね。
いかがでしたか?
今回は豊島八段の活躍2018年夏の活躍とタイトな対局日程を、タイトル戦についてみていきました。
棋聖・王位の番勝負を中心に、挑戦者決定戦やA級順位戦、竜王戦ランキング戦の日程についてもみてみました。
番勝負の他に、今夏に豊島先生が戦うことになる棋戦としては、竜王戦の決勝トーナメント、叡王戦八段戦、JT杯、A級順位戦などがあります。
その他、銀河戦やNHK杯などもあるでしょうか。
厳しい日程の中、平常心でトップレベルの内容の将棋をみせてくれる豊島先生を、是非応援しつつ見守りたいと思います。
もちろん、相手の菅井王位も応援します。