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この記事は、「魂の7番勝負」がクライマックスを迎えつつある頃に、マイペースに第1局について書いたものです。
AbemaTV企画「魂の7番勝負」、今回のタイトルでは、略して「魂7」と書いています。
前回のタイトルではもっと略して「魂」と略しました(笑)。
因みに私は、「魂7」は、「たまなな」と読むことにしていますが、読み方は皆さんにお任せします^^
さて、「魂7」もあと少しで終わってしまうのですが、まだ第一局目、佐々木(大)四段-屋敷九段戦の記事しかかけていません。。。
しかもまだ第一局の記事を書きます(笑)!
前回書き残した、佐々木大地四段の佐々木勇気六段リスペクト(?)な一面が見られたと思ったので、書いてみます。
また、ついでに(?)、終局直前から感想戦、終了後のコメントなどについても(ちょっとだけ)フォーカスします。
目次(もくじ)
まずは将棋の内容に関係することからです。
相掛かりの将棋になった魂の7番勝負第一局。
先手番の佐々木四段の囲い方に注目です。
相掛かりの戦形となった魂の7番勝負第一局の佐々木-屋敷戦。
相掛かりの将棋というのは、矢倉などと比べると、王の囲いをどうするかかちょっと難しいです。
将棋は普通、堅い囲いであれば負けにくいのですが、相掛かりの場合、そもそも囲いにくいし、囲っている間に攻め潰されてしまいそうです。
そこで、相掛かりではバランス重視の体制をつくる必要があります。
佐々木四段が採用したのは、6八玉型でした。
先手6八玉型というと、あの佐々木勇気六段の「勇気流」を思い出します。
でも「勇気流」は、「横歩取り」の戦法なので、相掛かり6八玉型を見て佐々木(大)四段の「勇気先生リスペクト」を決めつけるのは早急です。
そもそも「勇気流」以前から、横歩取りで先手6八玉型はずっと指されていますので。。。
ところが、佐々木勇気六段も、相掛かりで先手番を持ったときに、6八玉型で指していたことがありました。
あの話題になった、藤井四段との竜王戦挑戦者決定本戦トーナメントでの対局でのことです。
相掛かりの将棋となったその対局で、勇気六段は、先手6八玉型を採用しました。
これと横歩取りの勇気流の6八玉とどの程度関係があるかは分かりません。
それはともかく、用意周到な勇気六段の採用したこの戦法が、藤井四段の30連勝阻止の大きな原動力になったことは間違いないと思います。
魂の7番勝負での佐々木大地四段が、この相掛かり版の「勇気流(?)」を意識していたことは十分にあり得ます。
なにしろ大地四段にとって、藤井四段はデビュー時期の近いライバルですからね。
そして対戦相手の屋敷九段の頭にも多少は、この佐々木(勇)-藤井戦があったのではないでしょうか?
佐々木-藤井戦は後手の藤井四段が端(9筋)から攻める展開でしたが、屋敷九段はその展開では不利と見て3五歩の積極策にでたのかもしれません。
こうした考察はあくまで推測の域を出ませんが、色々想像すると楽しいですね^^
佐々木大地四段の佐々木勇気六段リスペクトの話はいったん置いておき、魂の7番勝負第一局の終局直前とそれ以降の様子を振り返ります。
途中、県民性トーク(?)などで盛り上がっていた解説者の深浦九段と石田五段。
将棋が終局に近づいてきたあたりでも、仲の良さそうなダブル解説をしていました^^
石田五段の言葉が味わい深かったです。
「いかがですか?お弟子さん、だいぶ持ち直してきたようですけど。」
これは、中盤佐々木四段がミスによって敗勢に陥りそうになり、その後逆転して勝勢になったことを受けてのコメントでした。
もちろんこれは普通のコメントなのですが、その背景には深浦先生が弟子のミスにより、自分のことのように落ち込んでおられた様子が
あるので、ほのぼのとします^^
この石田先生の言葉に対する深浦先生の返答にも、「途中はやらかしてしまったけれど」というような言葉が含まれていました。
終局間際、屋敷先生はやはり無念そうな様子でした。
最後の数手は、秒読みに追われるようにして手を指していました。
しかしなんと、そんな秒読みの将棋の中でも、早業でお茶を飲む屋敷先生には、驚いてしまいました^^
どんな様子かというと、秒読みの中、ベットボトルのお茶のキャップを開け、紙コップについで、ペットボトルを戻し、お茶を飲んでから指す、という感じでした。
しかもなんと、お茶は毎回注ぎ直していました!
一連の動作の中で、特にあわてることもなく、お茶をこぼすこともありませんでした。
秒読みも経験を積むと、このようなことができるようになるのでしょうか?
さすがはベテラン棋士と、感心してしまいました。
因みに、ベテラン棋士が秒読みの中で見せる最高の神業をもつのは、先日引退された「一分将棋の神様」加藤一二三先生ですね。
一分将棋の中お手洗いにいくというのは、すさまじいです。
しかし、加藤先生程ではないにしても、屋敷先生の早業も実に見事ですね。
なお、佐々木四段は、感想戦でもそうでしたが、ペットボトルから直接飲んでいました。
面白い対比ですね。
それにしても、佐々木四段だけ紙コップがないところをみると、紙コップは棋士たちが自分で持参するものなのでしょうか?
てっきりお茶などはAbemaTVさんが用意してくれているものと思っていたのですが。。。
ともあれ、こういう細かい謎(?)も楽しめるのが将棋のいいところですね^^
感想戦は、「魂7」らしい若手対ベテランという雰囲気が出ていたと思います。
どちらかというと言葉少なな屋敷九段に対して、佐々木(大)四段が読み筋や感想を述べつつ、
全体的な流れはおもに深浦九段がコントロールしていく感じだったと言ってよいと思います。
ただ、屋敷九段がさすがなのは、佐々木四段が披露していく手や読み筋を、対局中に考えたり読んでいたことですね。
実際、佐々木四段と屋敷九段で一致していた読み筋は、深浦九段に「対局者は良く読んでいますね」と感心させるものでした。
佐々木四段の「こうされたら嫌でした」という言葉に対しても、「ああ、それもあると思ってましたけど」と返答していました。
やはりベテラン棋士は経験豊富なので、手がよく見えるのですね。
持ち時間の長い将棋であれば、この経験がものを言いそうですね。
佐々木(大)-屋敷戦に限らず、感想戦を観ると、魂の7番勝負でぶつかった若手棋士とトップ棋士の公式戦での再戦をぜひ見てみたい、という気持ちになります。
それから、感想戦では、佐々木四段のミスに対して深浦九段が、「どういう心境だったの?」と問うシーンがありました。
佐々木四段自身ミスの理由は思い出せないそうでしたが、深浦師匠のやや厳しい一面がみられる貴重な場面ですね。
終了後のコメントでは、佐々木四段は一番手としての役目を果たせてほっとした様子でした。
現役A級棋士に勝利したことで、大きな自身につながったと思います。
佐々木四段は、「残りの若手6名は自分より強い人ばかりですので」と、謙遜しつつ、若手側の勝利に期待を示していました。
そして、ついに佐々木勇気六段へのリスペクトが明らかになりました。
大地四段は、「特に勇気先生がいるので、心強いです」とのコメントをしていましたよ!
6八玉を採用したことが「勇気リスペクト」と関係あるかはさておき、やはり佐々木大地四段は佐々木勇気六段をかなり尊敬しているようですね。
こうした若手棋士たちの間の関係も、彼らが活躍して注目を集めていくうちに徐々に明らかになっていくでしょうね。
楽しみにしておきましょう。
いかがでしたか?
今回は、佐々木大地四段は佐々木勇気六段を尊敬しているという説を唱えてみました^^
そして、佐々木(大)-屋敷戦の感想戦の様子や深浦先生の師匠としての一面についても書いてみました。
佐々木大地四段は、今後も活躍していく棋士だと思っています。
ライバルや先輩棋士、そして師匠とともに、解説や対局者としてAbemaTVなどに登場してくれる日が楽しみですね。