「詰将棋かるた」の放送をみた感想【ニコニコ生放送・盤外企画】

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2018年12月2日(日)にニコニコ生放送で放送された、
「ニコニコ大逆転将棋・詰将棋かるた」の感想です。
「詰将棋かるたとは?」の説明と、決勝戦の様子や終わった後の
出演棋士コメントなどについて触れています。
優勝者が誰だったかも書いてしまうので、
未視聴の方はご注意を(_ _)

 

 

詰将棋かるた、ご覧になりましたか?

 

私は後半の方を観ることができました。
さすがはニコニコというべきか、またしても
とても面白い企画をやってくれたな、と思いました。

 

ただ、AbemaTVの女流棋士トーナメントと時間が重なったので、
どちらを観るか迷った方も多かったかもしれませんね。
私は途中、両方同時視聴したりもしてみました。
「二面指し」ですね(笑)。

 

 

それはともかく、せっかくの面白い番組ですので、
感想などを是非まとめておきたいな、と思いました。
詰将棋かるたについての簡単な説明もありますので、
自分でも友達や家族とやってみたい方とかにも読んでいただけたらと思います。

 

 

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詰将棋かるたとは?ルールとかについて

 

まずは、詰将棋かるたという競技について、説明します。
点数の配点など、細かいところはわからないので、
大雑把なことだけおさえておきますね。

 

かるた要素はどこにあるの?

 

どのような競技なのか、「詰将棋かるた」というネーミングから、
なんとなくは想像つくかもしれません。
みた感じは「かるた」そのものです。

 

 

畳の上に、勝負する2人が向かい合って座ります。
両者の間には、カードが並べられています。
「札」といった方が、かるたっぽいですかね。

 

2人のプレーヤーのそば、将棋でいうと、「記録係」や「読み上げ係」のいる場所に、
2人の人がいます。
一人は、読み上げを担当し、もう一人は審判みたいな感じ(?)です。

 

 

読み上げの人が問題を読んで、2人のプレーヤーが
正解の札を相手よりも早くとろうと競う、という競技です。
不正解のカードをとってしまうと、
「お手つき」となり、ペナルティが課されます。

 

まさに、「いろはかるた」とか「百人一首かるた」とかと同じような感じですよね。

 

詰将棋の出題は「読み上げ」で、盤・駒・図面一切なし!!

 

さて、詰将棋かるたで出題される問題とは、一体何の問題なのでしょうか?

 

 

もちろん、その名の通り、詰将棋が出題されます(笑)。

 

 

でもこれ、さらっと書きましたけれど、どう思いますか?

 

詰将棋を出題するときって、図面をみせるか、
将棋盤に駒を並べて出題するのが普通です。
それが、すべて「符号」で出題されるとしたら?

 

 

「玉方、91玉、92香、81桂、82角、攻方、95桂」とか、だされたら、どうします!?

 

 

まあ、今の問題なら、答えは「攻方、83桂」の一手詰めなので簡単ですが。
実際はもっと長い手数のものが出題されますし、
持ち駒だってあるので複雑で大変です!

 

 

盤も駒もなく、図面とか大盤とか、紙とペンとか、そういう
道具を一切使わずに詰将棋を解くなんてことができるものなのでしょうか?

 

実は、プロの棋士ならできるのです!
「脳内将棋盤」とも呼ばれる、「頭の中の将棋盤」を使えば、
盤駒なしで、詰将棋を解くことができてしまいます。

 

イメージとしては、算数とか数学の計算問題を、
暗算で解くみたいなものですかね。

 

回答は札をとって、手順を読み上げる

 

プレーヤーは、読み上げによって出題される詰将棋を解く、ということを説明しました。
でも、その前にしたのは、問題の正解である札をとる、という説明でした。

 

お札を選ぶことと、詰将棋を解くことが、どう関係あるのでしょうか?
いま一つピンとこないですよね(笑)。

 

 

つまり、こういうことなのです。
お札には、将棋の符号が書かれています。
書かれているのは、攻方側の手が一手、です。

 

床に並んでいる札のどれかが、だされる詰将棋の正解手順の最終手になっています。
プレーヤーは、詰将棋を頭の中で解いて、最終手がどの手かを判断して、
それと一致する札をとります。

 

ただし、対戦相手よりも早くとる必要があります。
早くとらなければいけませんが、解けてもいないのに札をとってしまうと、
「お手つき」になってしまうリスクがあります。

 

 

札をとったら、正解か不正解(つまりお手つき)かを、読み上げの人が伝えます。

 

その後、正解した人は、詰将棋の正解手順を口頭で発表します。
つまり、まず最終手の札をとり、続けて正解手順を読み上げるという形で、詰将棋に回答するわけですね。

 

 

ちなみに、その口頭での回答の段階で間違えたらどうなるのか、ちょっと確認できませんでした。
多分、違っていても、札さえあっていれば、正解扱いになるのだと思います。

 

まあプロの場合、最終手があっているのなら、たいていの場合正しい手順を発見できているでしょうからね。
何か錯覚があれば、そもそも最終手が当たらないでしょうし。

 

正解すると加点される点数で競う

 

普通のかるたの場合、獲得した札の数で勝負するのだと思います。
つまり、正解した数ですね。

 

 

「詰将棋かるた」では、点数で勝負していました。

 

詰将棋は、難しさのレベルが色々ありますからね。
だから、すべての問題を同じ点にするのではなく、
難問ほど高得点に設定するわけですね。

 

 

「お手つき」をすると、ペナルティとして減点されます。
これまでの獲得ポイントが無効になって、
0点になってしまうという、恐ろしいルールでした(汗)。

 

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ニコニコ大逆転将棋・詰将棋かるたの感想

 

さて、だいたい説明し終えたので、ここからいよいよ、番組を振り返ってみます。

 

決勝は斎藤慎太郎王座vs行方尚史八段

 

途中から観始めたのでいきなり決勝の話になりますが、決勝戦の対戦カードは、斎藤慎太郎王座vs行方尚史八段でした。

 

他には2名の棋士が出場していました。
1回戦敗退組は、佐々木勇気七段と窪田義行七段(峰王)。

 

 

斎藤王座と行方八段は、詰将棋解答選手権チャンピオン戦に毎年出場している棋士です。
斎藤王座は連覇経験もあって、詰将棋愛で知られています。

 

両者には他にも共通点があって、AbemaTVの企画で藤井聡太七段と対局したことがあります。

 

行方八段のことを、AbemaTVのときのPVで藤井七段が「格好いい先生」といっていました。
一方の斎藤王座も、「西の王子」の異名をとるイケメン棋士。
実際、今回、懸命に戦う両者は、とてもかっこよかったです。

 

優勢だった行方八段にお手つきが!

 

決勝の途中までは、行方先生が点数の上でリードしていました。
しかし、いきなり逆転します。

 

行方八段に「お手つき」が出てしまったのです。
実は、その瞬間を私は、たまたま見逃してしまったのですが、
戻ってきたらいきなり行方八段の点数が0点になっていて、驚きました。

 

行方八段はこれで、一気に後がなくなりました。
連続で、相手よりも先に正解の札をとらなければ、負けてしまう状況に追い込まれたようでした。

 

解説の木村一基九段、審判の神吉宏充七段のあおり(?)

 

解説者として出演していたのは、
「解説名人」の異名をもつ木村一基九段でした。
また、審判らしき人は、詰将棋創作を得意とする神吉宏充七段でした。

 

 

行方先生がペナルティをくらったあたりでは、
このお二人が面白いコメントをしていました。

 

木村先生は、追い上げている行方八段をみて、
「もっと点数をあげたいところだけど、それは神吉さんが許さないでしょう」と、
神吉宏充七段の方も、「追い上げたところでもう一回お手つきをやってください」とコメントしていました。

 

 

こういうコメントがでるということは、
それだけ盛り上がっていたということなわけですが、実際観ていて楽しかったですねー^^

 

斎藤慎太郎王座が優勝!

 

結局、優勝したのは斎藤先生の方でした。
やはり、詰将棋選手権のチャンピオンは伊達ではありませんね。

 

 

現役タイトルホルダーですし、公式戦で藤井七段相手に2連勝中ですからね。
改めて斎藤王座はすごい棋士だな、と思います。

 

解説の木村先生によると、鈴木環那女流二段が「正解です」と伝えたとき、
斎藤王座はほっとしていたらしいです。

 

「もしも1分くらい鈴木環那さんがだまっていたら、どうだったでしょう」みたいなことをいっていて、ここでも「木村節」全開でした(笑)。

 

斎藤王座の優勝者コメント

 

優勝した斎藤王座には、特製の
座布団がプレゼントされていました。
詰将棋の図面がプリントされた座布団で、
王座いわく「眠れなそう」とのことでした(笑)。
流石の斎藤先生も、詰将棋はしばらくいいや、みたいな心境だったのでしょうか。

 

 

実際、「詰将棋をこんなにやったのは久しぶりで、頭からなにかでそう」、
「公式戦ばりにつかれた」とおっしゃっていました。
斎藤先生、お疲れさまでした!

 

 

個人的には、斎藤王座の以下のコメントに感心させられました。
正確にはおぼえていないのですが、だいたい下記の通りだと思います。

 

「詰将棋やかるたの面白さが伝わっていたら嬉しい」、
「相手と目線があうなど、かるたの面白さに興味をもった」

 

 

棋士なら詰将棋を解くのが好きだし、勝負なら真剣にやるので、
ついそこだけに集中してしまってもおかしくないと思います。
ところが斎藤先生は、「詰将棋かるた」特有の状況設定にも注意を向け、楽しんでいたわけです。
新しいものを取り入れ、楽しもうとする一流の感覚がそこにあるように感じます。
なんとなく、羽生先生にも通じるものがある気がします。

 

将棋や詰将棋が得意でないファンに、少しでも面白い番組だったな、と思ってもらえるように、との配慮も感じられます。
斎藤王座らしい優しさが表れていて、
とても好印象ですよね^^
斎藤先生は、羽生先生に挑んだ棋聖戦のときも、将棋に詳しくない人にも楽しんでほしいという想いが伝わるコメントがありました。

 

 

あと、行方八段が、座布団の詰将棋をすぐに解いてしまっていたのが面白かったです。
いつも貪欲なのか、負けた悔しさに、詰将棋をもっと鍛えたくなったのか。

 

いきなり「解いちゃった」っていってきて、正解を教えようとする行方八段。
斎藤王座の方も、「いわないでください」と、必死に抵抗。

 

この人たちは本当に詰将棋が好きなんだな、と思います。
だからこそ、素晴らしい戦いを魅せることができるのですね。

 

佐々木勇気七段と窪田義行七段も脱帽

 

1回戦敗退となってしまった窪田義行七段と佐々木勇気七段は、
番組終了時に、今回は引き立て役に終わってしまった、とコメントしていました。

 

佐々木勇気七段も詰将棋選手権の常連で、
詰将棋は得意なはずです。
窪田七段にしても、「詰将棋カラオケ」では活躍したといううわさも聞きます。
この2名が、引き立て役に終わってしまうところに、斎藤・行方のすごさがあります。

 

 

特に、佐々木七段は、斎藤王座の詰将棋の実力に感心したそうです。
斎藤慎太郎王座、すごすぎですね。。。

 

個人的には、窪田先生と佐々木勇気先生が意外と(?)仲よさそうだったことに和みました。
そしてこのお二人も、座布団の詰将棋に興味を示していたようでした(笑)。

 

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まとめ

 

「ニコニコ大逆転将棋・詰将棋かるた」についてまとめてみました。
内容は、詰将棋かるたのルールと、放送を視聴した感想でした。

 

 

ところで今回の「詰将棋かるた」は、
「盤外企画」だったようです。
盤外企画ってなんとなく、
棋士が将棋以外のことをやる企画、みたいな理解だったのですが(笑)。
このような、将棋盤を必要としない(=棋士たちが各自の脳内将棋盤を使う)ガチの将棋企画も含まれるんですね。
なるほど、という感じです。

 

まあ、「将棊頭山のほぼ頂上決戦」のような対局の番組も含まれていたので、
もともと定義があいまいなのかもしれません。
そういう緩さが、ニコニコさんの魅力的なところなんですよね^-^

 

 

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