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2018年12月1日(土)、叡王戦本戦の羽生竜王-菅井七段戦で、
藤井七段がニコニコ生放送で初の解説に出演されました。
皆さんは、ご覧になりましたか?
私は後半の方だけ観たのですが、そのときはすでに、
解説を山崎隆之八段にバトンタッチし終えた後のようでした。
タイムシフト予約してあるので、今度藤井解説パートも観てみたいと思います^^
ところで、藤井聡太先生は、
今回の叡王戦以前に解説を経験したことはあるのでしょうか?
大盤での解説や、自戦記での解説の経験について、
調べてみました!
目次(もくじ)
まずは、大盤解説からいきましょう。
普通、単に「解説」といえば、大盤解説のことですし^^
藤井聡太七段は、囲碁・将棋チャンネルで解説したことがあります。
あの、世間を湧かせた、全棋士参加棋戦・朝日杯オープン戦で優勝したときの将棋の解説をしたのです。
自戦解説というやつですね。
準決勝の羽生竜王との対局と、
決勝の広瀬八段との対局を解説しました。
朝日杯の優勝は本当に印象的でしたから、
この解説番組のことをご存じだった方も多いかもしれません。
ちなみに今なら、将棋プレミアムの有料会員(ただし、ゴールドかシルバー)になれば、
羽生戦の方を観ることができますよ。
「タイトル戦 徹底解説#875第11回 朝日杯将棋オープン戦 準決勝 羽生善治竜王 vs 藤井聡太五段」という番組名です。
将棋プレミアムのサイトのトップページから、
「解説番組」というリンクをクリックでいけます。
また、2018年12月9日(日)開催のイベント「将棋プレミアムフェスin名古屋2018」にあわせて、
朝日杯の羽生戦と広瀬戦が放送されるようです。
他にも「藤井聡太関連番組」がたくさんありますよ。
【参考ページ(外部リンク): 2018年12月9日は藤井聡太DAY | 将棋 | 囲碁・将棋チャンネル】
SNSで調べてみると、藤井聡太七段は、
四段時代から大盤解説をしてきたらしいことがわかりました。
第75期A級順位戦最終局の名古屋での解説会に
解説者の一人として登場していました。
デビュー後、連勝を続けていた時期ですが、まだ「炎の7番勝負」の放送前でしたから、
お客さんたちが藤井四段(当時)をどうみていたか。
きっと当時からのファンの人は、その後の活躍が嬉しかったでしょうね^^
さらに、それより少し後の、藤井聡太四段昇段の祝賀会でも、大盤解説をしたらしいです。
それから、囲碁・将棋チャンネルの、「目指せプロ棋士」という番組でも、藤井四段(当時)が、
三段リーグの将棋を自戦解説していたみたいです。
しかも相手は、あの西山朋佳女王。
この番組も、プレミアムフェスの日にやるようです。
他にも、師匠の杉本昌隆七段や姉弟子の室田女流と一緒にイベントで大盤の前にいる姿が、SNSでシェアされているのをみたような記憶もあります。
案外、地元開催のイベントなどで、解説をやってきたのかも?
藤井七段は、以前にも、ニコニコ生放送に出演したことがあります。
対局者としては、もちろん毎回でています(笑)。
叡王戦では、本戦の対局前インタビューや、局後のスタジオ出演などもしました。
でも、対局以外でも登場したことがあるんです。
2017年の大晦日には、「DJ. ダニー」のイベントに出演しました。
生出演ではなく、大晦日の午前中くらい(?)に録画した映像で、
内容は確か、ちょっとしたインタビューと、
藤井四段(当時)からの視聴者への年末のあいさつでした。
解説といえる登場をしたこともあって、金井-高見で争われた叡王戦7番勝負の第1局のときです。
このときは、対局地の近くで、室田女流と豊島八段(当時)が、叡王解説のニコニコ生放送をやっていました。
ニコ生には、「ティロフォン」というコーナーがあって、別の場所にいる棋士に電話をつないで対局についての見解を聞いたりします。
このときは、藤井聡太七段(六段)に電話をつまげていました。
神戸で師匠の杉本先生と一緒に「竜王アカデミー」というイベントにでていた藤井六段(当時)ですが、
姉弟子や豊島先生と楽しそうに話していました。
普通の雑談もあったのですが、将棋についても見解を求められ、答えていました。
結構前のことなので、内容を思い出せませんが(^^;)
でも、これもある種の解説には違いないと思うので、藤井七段はすでにこのときニコ生解説デビューを果たしていたといってもいいのかもしれません(笑)。
ちなみに、竜王アカデミーでも、「講師」としての出演だったので、解説的なこともしたのかもしせません。
藤井七段の解説って、どんな感じになるのでしょうか?
詰将棋の読みのスピードがトップクラスの
藤井七段の将棋の解説は、すごそうですね。
私は、朝日杯の解説も、叡王戦の解説もまだ観たことがないので、色々想像を膨らませしまいますが、
ここでは、文章での解説から受けた印象を
書いておきますね。
文章というのは、自戦記のことです。
そう、藤井七段は、以前にご自分の戦いに図面や解説文、感想コメントをつけた、
自戦記を執筆しているのです。
藤井七段は以前、将棋世界という雑誌の記事として、
羽生善治先生との対局の解説を書きました。
天才棋士・藤井聡太の伝説の序章となった、
AbemaTV「藤井聡太・炎の7番勝負」の最終局、羽生三冠(当時)戦です。
この自戦記は、読めば読むほど、本当に中学生が書いたのか、と舌をまきます。
藤井解説のよさ、という意味では、自戦記の次の点を強調しておきます。
序盤の微妙な一手(端歩)の意味を説明。
相手が実際に指した手に対して、別な手ならどうなっていたかを解説。
さりげなく合間にはさんだ興味深い話(将棋ソフトの話)が、局面と一応関係がある(形勢判断の難しさの点で)。
相手の勝負術を「さすが」と評価。
将棋の基本の大切さ・有効さをさりげなくアピール。
いかがでしょうか?とても勉強になるし、面白い自戦記であるということが少しは伝わりますか^-^
丁寧で巧みな解説で、もしこれを大盤でそのままできたら最高、という感じですのものですね。
藤井聡太七段といえば詰将棋。
トッププロも出場する、詰将棋解答選手権大会のチャンピオン戦で四連覇中です。
しかも、圧倒的な成績と解答速度で。
詰将棋解答選手権2017には、藤井四段(当時)の、解答選手権の自戦記が載っています。
(しかもどうやら、その前の年にも書いたみたいです。なお、2018年の方はわかりません。)
2017の解答選手権の自戦記は、各詰将棋の作品に対して、どう挑んだのか、
どういう結果になったのかを藤井四段(当時)が自ら解説しています。
それだけでも十分すごいのですが(よくおぼえていられるな、と思います)、
文章にはリズムがあって、大会当日の臨場感が使わってきます。
炎の7番勝負の方は説明が非常に論理的で明晰な点がすごいのですが、こちらの詰将棋の自戦記は、感情の動きが使わってきます。
単に専門性が高いとか、論理的な説明の力があるというだけでなく、
素直に自分の感情面を伝えることができる表現力も兼ね備えている点に感心します。
藤井聡太四段(当時)の文章力は、すでに大人のレベルです。
また、詰将棋の問題自体の解説は別の箇所に掲載されるので、
必要以上の解説はせずに、自身の感想を述べるのに最低限必要な要点のみを説明しているのですが、
そういう配慮ができているのも流石ですね。
しかも、それでもちゃんと雰囲気が伝わってきます。
もしかしも自分にも解けるかも、と思えてくるのですが、それって、解説としては最高ですよね!
それから、出題者の意図や、作品に対する評価についてもコメントしていたり、
「ロジック」とか「収束」というような、大人びた言葉を使っている点など、注目すべきポイントが色々ある自戦記です。
藤井聡太七段の、ニコニコ生放送以前の解説のお仕事について書きました。
大盤解説ですが、意外と早い段階からやっていたようで、驚きですね。
中学2年生とかの時点で、対局もその他の仕事もこなしていたと思うと、
素晴らしいとしかいいようがありません。
また、自戦記も、大人顔負けのものでした。
対局の自戦記も詰将棋の自戦記も、読むだけで上達しそうな気がしてしまいます。
これだけの仕事ができる藤井七段がつとめた叡王戦の羽生-菅井戦の解説は、きっと素晴らしいものだったのでしょうね^^