【当サイトの記事はPRを含む場合があります。】
竜王戦の挑戦者決定戦の三番勝負とは何かについての説明です。
竜王戦七番勝負や決勝トーナメントとの関係を整理します。
【竜王戦ランキング戦について】 => 竜王戦の仕組みは?ランキング戦に本戦、昇級者決定戦って?
目次(もくじ)
【注目】>>第34期竜王戦挑戦者決定三番勝負の日程・結果・戦型【永瀬VS藤井】
竜王戦の挑戦者決定三番勝負とは、その名の通り、
3番勝負の方式で竜王戦の挑戦者を決める戦いです。
この戦いに勝った方が、
時の竜王から竜王位を奪うための戦いに挑む権利を手にします。
この次期竜王を決定する最高峰の戦いが、竜王戦七番勝負です。
ちなみに三番勝負では、先に二回勝ったら勝ち、
七番勝負では先に四回勝ったほうが勝ち、です。
さて、挑戦者決定戦三番勝負の段階では、
竜王への挑戦者の候補が二名まで絞れているわけですが、
この二人はどうやって決まるのか?
竜王戦決勝トーナメントというトーナメント戦です。
ここでは、竜王戦の各クラス(組)から選ばれた代表たちが、
竜王への挑戦を目指して戦います。
この代表を選ぶのが、各組のランキング戦のトーナメントで、
竜王戦決勝トーナメントはいわば本戦とでもいうべきものです。
決勝トーナメントは、ランキングの低いくらいの代表よりも、
高いクラスの代表の方が優位になるようになっていて、
独特な形状をしています。
ともかく、この決勝トーナメントの左側の山(ブロック)を勝ち上がった棋士と、
右側の山を勝ち上がった棋士が、ぶつかり合うのが、
挑戦者決定三番勝負です。
竜王戦といえば、賞金の高さで有名なタイトル棋戦ですが、
それは竜王位のタイトルのかかる7番勝負に限ったことではありません。
竜王戦決勝トーナメントの決勝である挑戦者決定戦三番勝負では、
460万円の対局料が用意されています(2021年時点)。
【竜王戦の賞金・対局料について: 竜王戦決勝トーナメントの対局料は?全部勝ったら最大いくらに?】
竜王戦に限らず、プロ将棋の世界の棋戦の対局の多くは、
タイトル戦の予選になっています。
タイトルを持っている人は全体のごく一部ですので、
多くの人は、この予選のどこかで敗退してしまいます。
ですが、本人たちがどう思っているかはさておき、
将棋のプロは皆、タイトルを取れるチャンスを与えられていて、
優勝、つまりタイトル称号の獲得を目指すレースを走っているのです。
ここで大事なのは、タイトルを獲得するのは、
その対応する棋戦の優勝者である、という点です。
なので、タイトル戦の優勝というのは、
タイトルを獲得するということであり、
タイトル戦の決勝というのは、
タイトル称号保持者vs挑戦者の番勝負(五勝負あるいは七番勝負)ということになります。
もちろん、竜王戦の場合でも、七番勝負が決勝、ということになるでしょう。
そう考えると、少し不思議なのが、
「竜王戦決勝トーナメント」という名前です。
なんでこのようなネーミングなのでしょうか?
挑戦者決定戦は、決勝トーナメントの上位二名が争う戦いだと説明しました。
ということは、この挑戦者決定三番勝負は、
竜王戦決勝トーナメントの決勝戦、ということになりますよね。
でも、竜王戦の本当の決勝はあくまでも七番勝負のはずです。
「竜王戦決勝トーナメント」という名称は、
竜王戦の優勝者を決めるトーナメント、という響きがある気がしますので、
あたかも、その決勝である挑決三番勝負が、
竜王戦の決勝戦であるかのような気がしてしまいます。
しかし、これは間違いで、実際には、この三番勝負の勝者が
前回チャンピオンである竜王と戦う竜王戦七番勝負こそが、
真に「決勝」と呼ばれるべき戦いです。
どうにも納得がいかない、というような感じがします・・・!
この疑問を解決するには、
竜王戦決勝トーナメントというのは、
実は挑戦者決定戦で終わりなのではなく、
よくみるトーナメント表の上にもう一山あって、
そのブロックから竜王が出てくるという形になっていると理解するといいと思います。
つまり、竜王戦決勝トーナメントとは、
七番勝負をも含めたトーナメントなのだ、という理解です。
竜王戦の挑戦者決定戦に関係して、
簡単な説明と疑問点を説明しました。
特に、竜王戦の本当の決勝とは、という点に焦点を当てて、
自分なりの考察を行ってみました。