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今週は名人戦七番勝負の第一局が行われますね。
先月の終わり頃には渡辺明先生が「永世棋王」の資格を得ましたし、藤井聡太四段も毎週「炎の七番勝負」で大活躍中です。
今期で最後となる「電王戦」にも注目しておきたいです。
そんな将棋界の充実のために、我々将棋ファンは何かと忙しいわけですが、現在注目が集まっている棋士や棋戦に注目するだけでなく、今後注目していきたい話題や活躍が予想(または期待)される棋士の発掘もしていきたいですね^^
というわけで(?)、今回は佐々木大地四段について調べてみました。
目次(もくじ)
佐々木大地四段のプロ棋士デビューに関して説明します。
デビュー時期やプロ入りした規定、どの世代の棋士であるか、などについてです。
佐々木大地四段は、2016年4月1日に「フリークラス棋士」として四段昇段、つまりプロ棋士デビューをしました。
中学生棋士・藤井聡太四段が2016年10月昇段ですので、お二人はほぼ同期といってよいでしょう。
なお、「フリークラス棋士としての昇段」については、後述します。
佐々木四段の出身は長崎県対馬市で、
同じく長崎県出身の深浦康市九段の門下です。
佐々木四段は1995年生まれで若いです。
2016年度の勝率トップの棋士はほとんどが若手棋士で、
勝率トップ6棋士は全員1993から1996年の生まれです。
なので、佐々木大地四段は、今勢いのある棋士たちとほぼ同世代なわけです。
佐々木大地四段の2016年度の勝率は、なんと第8位です。
24勝10敗で勝率7割を越えています。
順位戦C級2組で活躍し昇級を決めた西尾明六段が23勝10敗ですので、
素晴らしい成績といって間違いないでしょう。
佐々木大地四段は連勝ランキングにもランクインしていて、8連勝を記録しています。
佐々木大地四段は、フリークラス棋士としてプロデビューした、というのは、
どういうことであるのかについて説明をします。
プロ棋士になるのは、奨励会というプロ養成期間の中で厳しい戦いに勝ち抜いた人たちです。
奨励会には、我々アマチュアの段・級とは別の体系の段位・級位があります。
奨励会には入る時点では皆子供なわけですが、
この段階ですでにアマチュア有段者であり、大人顔負けの実力者といえます。
奨励会の一番下の6級でさえ、ものすごく強いのです。
奨励会員がどのくらい強いか知りたい方はこちら => 奨励会入会のための棋力はどのくらい?奨励会員は一番下の6級でもすごい!
佐々木大地四段の場合は、2008年9月に奨励会に6級で入ったそうです。
13歳くらいのときですので、遅いスタートといって良いでしょう。
しかし、中学生で奨励会に入った棋士でも、トップ棋士として活躍している人はいます。
羽生世代の丸山忠久先生と藤井猛先生がその例です。
丸山先生は名人位、藤井猛先生は竜王位と、それぞれ将棋界最高のタイトルをとったことがあります。
羽生世代に興味がある方におすすめの記事です => 第68回NHK杯将棋ベスト4、全員羽生世代!前回の独占はいつだった?
佐々木大地四段は2013年10月に三段に昇段しています。この時点で18歳くらいですね。
そして三段リーグを戦い、次点を2回とったわけですね。
次点というのは、リーグ最終戦が終わった時点で、四段に昇段できるトップの成績よりも一つ下の成績になることですね。
つまり非常に惜しい戦績ということです。
次点をとったリーグには、才能を高く評価される藤井聡太現四段こそいませんでしたが、それでも強敵ぞろいでした。
次点といっても、素晴らしい成績だといってしまってよいと思います。
その次点を2回とると、四段に昇段できるシステムが存在します。
以前に、渡辺竜王の義理のお兄さん、伊奈祐介六段がこの規定によって四段昇段を決めました。
次点2回で四段に昇段すると、フリークラス棋士としてデビューすることになります。
フリークラスは、順位戦を戦わない棋士の属するクラスです。
順位戦以外の棋戦には普通に参加できます。でも実は、フリークラスは、恐ろしいクラスなのです。
順位戦の一番下のクラス、C級2組の棋士が「降級点」を3つとるとフリークラスに編入されます。
そしてフリークラスに編入後10年間、規定の条件のいずれかを満たさない棋士は、引退しなければなりません。
この引退に関する規定は、フリークラスデビュー棋士にも適用されます。
つまり、せっかく棋士としてデビューしても、10年で引退しなければならないかもしれないわけですね。
規定を満たすと順位戦C級2組に上がれるのですが、規定はどれも結局、プロの棋戦で良いで成績をあげるという種類のものです。
四段に昇段したばかりでは、まだ十分に棋戦で活躍する実力があるとも限らないので、デビュー後10年で若くして引退となってしまうかもしれないというリスクがあります。
実際、この方法での四段昇段を選ばなかった人もいます。現名人の佐藤天彦先生は、次点2回での昇段をしませんでした。
もっとも佐藤先生の場合は、リスクを恐れてというよりも、通常の方法で四段昇段できる自信があったからこその選択であると思いますが。
それはともかく、リスクを負って決断し、トップクラスの成績を叩き出してフリークラスを一気に抜けた佐々木大地四段は、実に格好良いですね!
A級順位戦最終局、いわゆる「将棋界の一番長い日」のAbemaTVでの中継番組にも、佐々木大地四段が登場したシーンがありました。
ご自分の対局がないのに熱心に対局を見学に来られていたこと、視聴者へのコメントで、「心配をおかけしましたが、無事にフリークラスを抜けました」と、挨拶されていた姿などが印象的でした。
私の記憶では確か、他の棋士の先生に、順位戦も一期抜けを期待しているよ、というようなことを言われていたと思います。
佐々木大地四段の今後の活躍が楽しみです!
三段リーグ次点2回をとってフリークラス棋士としてプロデビューし、見事にフリークラスを抜けた佐々木大地四段について書きました。
最年少棋士の藤井聡太四段に注目が集まっていますが、佐々木四段も十分に注目に値する逸材ではないかと思っています。
今回は主にデータだけに注目しましたが、佐々木先生の将棋についても、今後チェックしていきたいですね!