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この記事では、将棋を上達するための勉強方法について簡単にまとめています。
実は、将棋の勉強においては、本などを使っての独学が大きな比重を占めます。
どうして独学が必要なのか、ということについて、記事本文の最初の方で説明します。
そしてその後に、本で将棋を勉強するときの勉強法をタイプ別に紹介します。
将棋のことをまだよく知らない初心者の方にお役立ていただければと思います。
目次(もくじ)
ここでは、将棋が強くなりたかったら、独学が必要である理由を説明します。
そして、将棋の独学には、2つのタイプがある、という話を書きます。
別の記事で、将棋を強い人に教わるといいですよ、ということを書きました。
でもその一方で今回の記事では、独学が必要です、という主張をしています。
一見、矛盾しているようにも思えますよね(笑)。でも、そうではないのです。
確かに、上達のためには、人から教えてもらうことが近道であることは間違いありません。
しかし、人から教わるだけでは中々強くなれない理由があるのです。
将棋のレベルをあげるためには、どんな人でも時間がかかります。
上達のためには、多くの時間を将棋の勉強に割かなければなりません。
しかし、人から教わることができる時間は決して多くはないのです。
そなぜなら、強い人自身も、より上を目指しているので、教えてばかりいてはいられないのです。
ですので、本当に早く上達したければ、自分自身で本などから勉強する必要があります。
いちいち教えてもらうのを待っていては、中々多くのことを習得できませんし。
将棋の勉強には、色々と種類があります。
大きく分けると、「実戦」と「実戦以外の勉強」になります。
でも、これだと当たり前すぎますね(笑)。
「独学」と呼んでいるのはもちろん、「実戦以外の勉強」の方です。
これをもう少しだけ細かく分けると次のようになります。
ここでは、それぞれを「知識系」と「トレーニング系」とでも呼ぶことにしておきます。
「知識系」の勉強では、おぼえておくだけで、実戦でそのまま使える場面がある(かもしれない)知識を身につけます。
実戦の最中に気づいて使えるようになれば、勝利につながります。
一方、将棋には、知識があるだけでは対処できない場面というのもあります。
そういうときは、「知っていることの量」以外の、「将棋の実力」が試されます。
この実力をつけるための訓練方法が色々あるので、「トレーニング系」の勉強方法として紹介します。
強くなるために一人で勉強しましょう、といきなり言われても、困ってしまいますよね。
「将棋の勉強とはいったいどんなことをするものなの?」
そういう疑問を持つ方がいたとしたら、それはもっともなことです。
なにしろ、初心者の時点では、分からないことがたくさんあるはずですからね。
でも、大丈夫です!
「わからないことが多い」と気づけているのなら、すでにスタートラインに立てていますよ。
初心者時代の将棋の勉強では、まずは、「わからないこと」を「わかること」に変えていきます。
知っていること、分かることを増やしていくことが大切です。これが「知識系」の勉強です。
では、具体的には、何をおぼえるといいのでしょうか?
「駒の動かし方をマスターしたら、次は何を勉強するの?」という疑問をもったことがある方もいるかもしれませんね。
ここでからは、その疑問の答えにあたるものが書かれています。
将棋においては、効果的な指し手で、色々な場面でよく出てくるものを、「手筋」と呼びます。
この手筋をおぼえる勉強は、早い段階にやっておきたいです。
手筋には色々なものがあります。
強い人に8枚落ちや6枚落ちなどの駒落ちで相手をしてもらっているときは、最終的には龍で相手を詰ますことが多いと思います。
そこで、「一間龍」の手筋というものをおぼえると良いでしょう。
後述の詰将棋を解く勉強のためにも、一間龍を知っておくのは役に立ちます。
その次はやはり歩の使い方でしょうか。
例えば、次に「と金」に成れる位置に歩を打つ「垂れ歩」の手筋は、思いの外強力です。
龍や歩の基本的な使い方の他には、各駒ごとの「両取り」をおぼえておくと良いです。
両取りがかかると、相手は2つの駒のうちどちらかを必ずとられてしまいます。
確実に駒をとれる、というのはやはり気分もよいし、普通は優勢につながります。
両取りの中には、あだ名(?)がつけられたものもあります。
一例は銀の「割うち」です。斜め後ろに行けない駒たち、例えば飛車と金の両取りになります。
この他、ちょっと特殊な両取りで、香の「田楽刺し」というのがあります。
美味そうなネーミングですが、炸裂すると、例えば飛車か角のどちらかを必ずとれる状態を実現したりしますよ。
手筋は大切と書きました。
でも、いくら手筋をおぼえても、それが使える場面に持っていけなければ勝てません。
そこで大切になってくるのが、「定跡」の勉強です。
将棋を始めたばかりの頃に困るのは、どんな風に攻めていったら良いかが分からない、というものがありますね。
なにしろ、相手がよほどうっかりしない限りは、ただで駒をとれるということはないわけですからね。
だから、将棋では、自分から攻めていく方の人が先に駒を相手にとらせるのです。
将棋で戦いを始める手のことを、「仕掛け」といいます。
仕掛けは、自分の歩を相手の歩にぶつけることを意味します。
先に相手に歩をとらせるわけですね。
定跡とは、おおざっぱには、自分の王将の守りの固め方、専門用語でいうと「囲い」の組み方や、仕掛けを行うタイミング、仕掛けの後にどういう風に進めるべきかについて、最善とされている手順に関する知識をまとめたもののことです。
定跡は、戦い方のスタイル、「戦法」ごとに色々ありますので、好きなものを選んでおぼえるとよいでしょう。
ときには相手が自分のやりたい戦法に応じてくれなくて、定跡どおり指せないこともありますが、そういうのも含めて面白いものです。
知識を身につけることは上達のためには非常に大切です。
しかし、実際の勝負での勝率を挙げるための勉強としては、それ以外のことも実践することが望ましいです。
真の上達には、おぼえてばかりではなく、実際の勝負のときと同じように頭を動かす訓練をするタイプの勉強が必要になります。
将棋の勝負で最終的に勝ちを決めるためには、相手の王将を詰ます必要があります。
多少優勢でも、詰みを逃せば負けになってしまうこともあります。
確実に勝つためには、詰みがある局面で、正しい手順で相手の王将を討ち取ることが必要になります。
「詰将棋」は、そのための訓練です。
将棋の最終盤で必要になる、即詰みを見つける力をつけることができます。
詰将棋とはおおざっぱには、与えられた初期配置から、後手の王将がどう対応しても必ず詰みになるような先手の指し手を見つけることです。
一人でもできるので、まさに相手がいないときの将棋の勉強(独学)としてぴったりです。
また、詰将棋の正解手には、自分の普段の対局には中々現れないような鮮やかなものも多いです。
将棋では、こんな美しい手もあるのか、と感心し、普段の自分の指し手を見直す機会にもなります。
「詰将棋」は、将棋好きでない一般の方にも聞きおぼえがある用語だと思います。
将棋の終盤戦の力を鍛えるためのもう一つの代表的な方法に、「必至問題(必死問題)」があります。
必至問題とは、後手がどう応じても「必至」という状態になるような先手の指し手を考える問題です。
見た目は詰将棋と良く似ていますが、王手でなくても良いのが、詰将棋との一番の違いです。
「必至」は別名「受けなし」ともいいます。
次にどうやっても王将が詰む状態のことを指す将棋用語です。
相手の王を必至の状態にしてしまいさえすれば、自分の王を詰まされない限りは勝ちになるので、実戦では必至の状態をつくることを目指すと良い場面が多いです。
実際の勝負で、自分の王将にある程度余裕がある場合は、無理に急いで相手を詰まそうとするよりも、必至をかけてしまう方が実際的です。
ミスで詰みを逃して負ける可能性があるときは、即詰みよりも必至の方が安全・確実な勝ち方です。
将棋の訓練のための問題としては他に、「次の一手」というものもあります。
こちらは実際の対局でもでてきそうな局面が問題図となっています。
詰将棋や必至問題と違って、中盤の局面の場合もありますし、多くの場合、相手の王将を討ち取る必要はありません。
そのかわり、明らかに有利になるような手を探します。
選択肢が与えられている場合もありますので、「次の一手」の方が他の勉強よりもやりやすい人もいると思います。
今回は、本を使って将棋を一人で勉強するための情報について書きました。
手筋や定跡などの知識を身につける勉強と、将棋の読みの力を鍛える勉強の、2種類について簡単にまとめました。
手筋や定跡、詰将棋や必至問題、それに次の一手問題は、本がたくさん出版されています。
読む本は、自分のレベルに合わせて選ぶのが有効だと思います。
実力がついたら、新しい本を勝って挑戦していくと良いでしょう。
また、気に入った本は、何度でも読み返すことになると思います。
詰将棋の本などは、考えなくてもおぼえていて正解してしまうようになったりします。
そうなると、手に取るように自分の上達が実感できるので、楽しいです。