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この記事では、プロの将棋を観戦することをおすすめしていきたいと思います^^
将棋のプロのことを、「棋士」といい、プロ棋士の将棋の勝負を「対局」といいます。
対局の条件や対戦組み合わせを決める方式は、「棋戦」ごとに異なります。
棋戦によっては、無料でテレビやインターネットで観戦することがができるものもあります。
また、対局によっては、特別に無料での放送が行われるものもあります。
ここでは、テレビやネットでプロ棋士の戦いである対局を観戦することは、とてもためになるし楽しい、ということを書いていきますね^^
目次(もくじ)
プロ将棋を観ることは、上達に大きな効果を与えてくれます。
具体的には、棋士の対局の観戦のどういう点がいいのかを、説明します。
以前、強い人と対局した後に感想戦で教えてもらうと良いですよ、という話を書きました。
実は、強い人と話すことは、単に定跡や手筋を教えてもらえて覚えることができることの他にも、大きな要素があります。
それは、「読み」の速い人の話を聞いているときに、「強い人は普段の将棋の指し手をこれ程のスピードで考えているのか」、というのを実感できることです。
プロは読みのスピードが、さらに圧倒的です。
そして観戦により、棋士の読みのスピードを体感できるのです。
「プロの将棋を観戦するときは、対局者は黙っているじゃないか」、という声が聞こえてきそうですね。以下、説明します。
実は、プロの棋戦を放送する場合、ただ単に対局室の様子や盤面だけを映し続けるというのはむしろ珍しいです。
必ずといって良いほど、「大盤」を使った解説が行われます。
ここで、大盤というのは、大雑把にいうと大きなマグネット将棋盤ですね。
ただし掲示板とかホワイトボードのように縦になっています。
視聴者がみやすいように、駒も大きめです。
私も学校の将棋部の部室や、道場で大盤をみたことがあります。
将棋の大盤解説は、解説者と聞き手の二人体制で行うのが標準的です。
解説者は当然プロ棋士が担当します。
聞き手は「女流棋士」がつとめるのが普通です。
プロ棋士の方が、対局で指された手に対して、色々とコメントをしてくれます。
どうしてその手が選ばれたかを推測したりとか、この手は珍しい手だとか、これはよい手だ、とか、解釈・評価をする様子を見ることができます。
解説は時としてかなり専門的になりすぎることもありますが、聞き手がうまく調整してくれます。
このプロの解説を通して、如何にプロの読みのスピードが速いかを思い知るわけです。
これは大変良い刺激になります。
その他にも、序盤は定跡の説明もあったりしますし、終盤の詰みの解説などもあります。
対局後の感想戦も放送される場合は、対局者と解説と聞き手の4人で感想戦を行います。
感想戦では、解説の時以上に深い内容の検討が、もの凄いスピードで行われます。
また、対局者の棋士が、対局中の心理状態などを口にすることもあります。
「ここは劣勢だったから苦しいと感じていた」とか、率直な言葉を聞ける場合もあります。
こういう心理は、対局中の表情からは読み取れないので、感想戦を聞いて初めてわかるのです。
ですので、プロが如何にポーカーフェイスであるかを、思い知ったりして、楽しいです。
ここまで読んできて、次のように感じていらっしゃる方もいるかもしれません。
「プロの対局の観戦は確かにためになりそうだけど。。。」
「難しそうだからもっと強くなってからの方がいいかも?」
無理もありません。これまで書いてきたのは、プロのレベルの高さについてですからね^^
でも実は、難しいからという理由でプロ将棋を観ないのはちょっともったいない考え方です。
まず第一に、プロの将棋やその解説で現れる場面や手が、すべて難解なわけではありません。
中には、これなら分かる、という手も出てきたりします。
特に、「両取り」や「王手飛車取り」、「開き王手」などの手筋を知っておくと、でてくる場面があるかもしれません。
第二に、大盤解説のおかげで、少しでも理解した気になることができる可能性があります。
指された瞬間は意味が分からない手でも、解説や局面の進行によって意味が明らかになっていく場合もあると思います。
いつの間にか優劣がひっくりかえったぞ、とか感じたら、「巧い手」を学ぶことができるチャンスかもしれません。
そういうときは解説でしっかり理解しましょう。
投了の局面は、初心者にはどうしてそこで終わりなのかが理解できない局面もあったりします。
詰将棋で、5手詰めくらいのものが解けないと、本当に詰んでいるの、と思ってしまうことも多いかもしれません。
そういう時でも、解説者が「投了図」からの解説をしてくれることも多いので、意外と良く理解できると思います。
理解できると楽しくなります。
プロの将棋でも自分は理解できるんだ、という自信になりますね。
これなら分かるぞ、というのを大事にしましょう。
プロの将棋の解説では、将棋以外の話がされることもあり、その点も楽しめるポイントです。
将棋の解説は、解説者と聞き手で行う、ということを上に書きましたね。
持ち時間が短い早指し将棋の場合は、結構あっという間に局面が進んでしまいます。
でも、持ち時間が長い場合は、長考といって、1手を長時間考えるので、中々進行しない場合もあります。
そういうときに、視聴者を飽きさせないようにするのも解説と聞き手の役割です。
話が面白い棋士や聞き手の方もたくさんいますので、将棋よりも面白いこともありますよ^^
例えば、将棋の棋士がチェスもやるということが話題になったことがあるようですね。
解説中に聞き手が、「○○先生はチェスも得意でいらっしゃるようですが」という具合に、チェスの話が始まったりしたこともありました。
これはほんの一例にすぎず、この他にも色々な話題がでてきます。
よくある聞き手からの質問としては、棋士の趣味とか、最近の調子・活躍などの話、プライベートについての話題もあったりします。
あとは、長時間の対局の中継の場合は、対局中の棋士の食事の話は、外せませんね。
質問は、対局している棋士に関するものもあれば、解説者の棋士に向けられる質問もあります。
解説から聞き手に質問することもあります。
解説時の話を通して、対局者だけでなく、解説者や聞き手のことも知ることができます。
すると、棋士の人柄や魅力を知ることが出来て、だんだんファンになっていったりします。
スポーツと同じで、自分が応援する人が活躍したりすると、大変嬉しいです。
こんな風に、技術的なこと以外にも、プロ棋戦観戦は楽しい要素があります。
色々と視野がひろがって良いと思います。
将棋という一つのものに対して、色々な角度から見ることができるようになり、趣味としての幅がひろがります。
プロの将棋を観戦することで、勉強になります。
対局の雰囲気や解説・感想戦から学んだことを参考にし、自分の将棋にとりいれましょう。
また、将棋そのもの以外にも、将棋界や棋士のことをより良く知ることができるようになるので、自然に棋士のファンになっていきます。
こうして趣味としての幅がひろがっていき、より充実した楽しみ方ができるようになっていきます。
「将棋を上達する楽しみ方」だけでなく、「将棋ファンになるという楽しみ方」がある、という点を是非おさえておきましょう。
観戦をしたことがない人は、是非一度テレビやインターネットを使ってプロ将棋を観てみましょう。
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