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第50期新人王戦に、木村一基新王位のお弟子さんの高野智史四段が登場します!
畠山鎮先生が、斎藤慎太郎王座との師弟対決を制して八段昇段したことが、
将棋ファンの間ではかなり話題になったと思いますが、
このように将棋界は、師弟関係に注目すると面白いですね。
というわけで(?)今回は、悲願の初タイトルを獲得した、木村一基・新王位の
お弟子さんである高野智史四段に関連した記事になります。
高野智史四段は、第50期新人王戦決勝に進出し、
2019年10月に行われる、決勝3番勝負に臨みます。
決勝の対戦相手や日程、トーナメントを勝ち上がる際に勝ってきた対戦相手などについて、
まとめてみます。
目次(もくじ)
若手棋士たちが参加する将棋の公式棋戦である新人王戦は、
歴代の優勝者が後にタイトル獲得や一般棋戦優勝などをしていて、
将来有望な若手棋士であることの証明になるトーナメント戦といえます。
藤井聡太七段が、早過ぎる七段昇段によって、最年少棋士なのに参加資格を失った若手棋戦としても有名ですね。
そんな新人王戦の決勝戦に、木村一基王位のお弟子さんが登場します。
2019年秋の第50期新人王戦の決勝に進出したのは、
増田康宏六段と高野智史四段です。
高野智史四段は、木村王位の愛弟子で、師匠をとても尊敬しています。
将棋界の師弟関係は、心温まるものがあり、師匠と弟子をセットで応援する将棋ファンも多いようです。
たとえば、畠山鎮八段と斎藤慎太郎王座、杉本昌隆八段と藤井聡太七段、深浦康市九段と佐々木大地六段などなど。
師匠がすでに引退しているケースとしては、石田和雄九段と高見泰地七段など。
個人的には、木村-高野の師弟は、Abema TVのタイトル戦の中継で、
師弟で一緒に解説をしていたシーンが印象的でした。
あと、高野智史四段が師匠の対局を解説したこともあったのですが、
師匠へのリスペクトがよく伝わってきましたね(^^)。
弟子である高野四段は、王位戦での師匠・木村一基先生の戦いに一番勇気をもらった棋士なのではないでしょうか?
新人王戦で優勝を決めて師匠に続きたいところですね・・・!
一方の増田康宏六段は、新人王戦2連覇の実績があります。
デビュー間もない藤井聡太Abema TV「藤井聡太 炎の七番勝負」
その初戦で、10代の若き新人王として登場した棋士が増田康宏四段(当時)でした。
なのでやはり、増田六段といえば新人王戦、という印象が強いですね。
ちなみに、増田康宏六段の師匠は森下卓九段です。
増田康宏六段の師弟関係もとても興味深いものがあります。
増田六段は、前回の第49期では、3連覇がかかっていましたが、準々決勝で梶浦四段に負けて敗退。
第49期決勝は新人王戦最後の出場だった藤井聡太七段と、当時は奨励会三段だった出口若武四段の顔合わせとなりました。
第50期、3回目の新人王戦優勝をかけて、決勝3番勝負を戦います。
新・王位の弟子である高野智史四段と、3回目の優勝がかかる増田康宏六段が
戦う第50期新人王戦決勝戦の3番勝負は、2019年10月に行われます。
発表されている日程は、次の通りです。
対局場はすべて、東京将棋会館です。
いつもの慣れた対局場所とはいえ、決勝ともなると、特別な緊張感がありそうですね・・・!
タイトル戦さながらの雰囲気で行われることでしょう。
お二人が、新人王戦のトーナメントで、どのような棋士たちに勝って決勝進出してきたかは、
やはり気になるところですので、チェックしておきましょう。
まず、トーナメントの初戦では、女流棋士の渡部愛女流王位(当時)に勝利しました。
里見香奈女流六冠が公式棋戦で男性棋士たち相手に高勝率を挙げていることで話題になっていますが、
渡部愛女流三段は、その里見香奈女流から女流王位のタイトルを奪取した、女流トップの実力者です。
プレッシャーのかかる対戦相手だったと思いますが、この高野智史四段は勝ち、2回戦進出。
その次の相手は、澤田真吾六段でした。
朝日杯本戦進出や、王位リーグ参加などの経験があり、屈指の実力者です。
デビュー後に連勝を続けていた藤井聡太四段(当時)をかなりきわどい追いつめたことでも知られます。
このように強敵である澤田真吾六段を破り、高野智史四段は準々決勝へ。
準々決勝の相手は、石井健太郎五段でした。
通算勝率が6割4分を超え、2019年度はなんと勝率7割と好調の棋士です。
過去には新人王戦で準決勝まで進んだこともあるので、間違いなく強敵だったでしょう。
高野智史四段は、澤田に続いてその石井健太郎五段も破り、準決勝進出となりました。
その準決勝の相手が、またしても若手強豪棋士でした。
八代弥七段です。
第10期朝日杯で優勝した若手棋士で、その翌年の第11期朝日杯でも、
準々決勝で羽生善治竜王(当時)を、苦戦させました。
その相手に、高野四段は勝利。またして実績・実力ある棋士に勝って、決勝への切符を手にしたのでした。
決勝の増田六段も、竜王戦本戦進出などで活躍し、トップ棋士たちと渡り合うほどの強豪です。
手強い相手を連破して決勝戦まで進んだ勢いで、高野四段が増田六段までも破ってしまうのか、
それとも増田六段が3回目の優勝を決めるのか?白熱した番勝負になりそうです。
増田康宏六段が勝ってきた相手もチェックしておきましょう。
初戦の相手は、伊藤沙恵女流二段(当時)でした。
女流のタイトルに挑戦し、里見女流と激闘を繰り広げたり、
トップで活躍しています。
男性棋戦でも、女流棋士枠で参加し、2018年度には5割もの勝率を挙げているということで、
増田康宏六段といえども楽な相手ではありません。
その伊藤沙恵女流に勝って進出した2回戦の相手は、古森悠太四段。
叡王戦では、男性棋戦での活躍で話題になっていた里見香奈女流に勝っていましたね。
その後も、叡王戦四段予選で古森悠太四段は勝ち進み、
叡王戦本戦進出枠をかけた四段予選決勝戦で、大橋貴洸五段と当たります。
このように古森悠太四段は強い棋士ですが、
その古森四段を破って増田康宏六段は新人王戦準々決勝進出。
その準々決勝で増田康宏六段が黒沢怜生五段と当たります。
この黒沢怜生五段は、棋王戦挑戦者決定2番勝負に進出した経験もあり、
将棋界のトップで戦っている棋士です。
先ほどの澤田六段らと同様、いわば、もう少しでタイトル挑戦に手が届きそうな位置にいる若手強豪相手に、
勝って増田康宏六段は準決勝に進出。
その準決勝の相手は、赤旗名人戦で優勝してアマチュア参加枠を手にして出場した、
早咲誠和さんでした。
第49期は、まだプロになっていない奨励会三段が決勝に進出していましたが、
第50期では、アマチュアが準決勝進出。
このようにアマチュアや奨励会員の活躍がみられるのも、新人王戦の面白いところですね。
第50期の新人王戦で、早咲誠和アマは、奨励会三段1名、プロ棋士3名に勝って4連勝で準決勝進出しました。
特に後半は、三枚堂達也六段(当時)、大橋貴洸五段を連破するという快挙でした。
このお二人はどちらも、若手有力棋士として知られています。
どちらも藤井聡太七段に公式戦で勝ったことがありますし、高勝率を誇ります。
早咲アマの素晴らしい快進撃でしたが、増田六段によって止められました。
三枚堂・大橋を相手に勝ち進んでくるような相手をきっちりと止めたのはさすがですね。
もちろん、ここまで勝ち続けた早咲アマも賞賛したいところですが。
ちなみに、早咲誠和アマは、豊島将之vs木村一基の王位戦7番勝負をみにいき、
挑戦者の木村一基九段の対局に刺激を受けたとのことでした。
決勝進出者の一人がお弟子さんですし、
今期の新人王戦は、木村一基先生要素が強いみたいですね(?)。
悲願の初タイトルを手に入れた木村一基王位。
その愛弟子である高野智史四段は、新人王戦決勝戦に進出しています。
棋戦優勝経験者を含む強い相手に連勝しての決勝進出であり、
このチャンスをものにして初優勝することで師匠の活躍に続きたいところでですね。
一方の、新人王戦決勝3番勝負の相手となる増田康宏六段も、
勢いや実績のある棋士たちをおさえてトーナメントを勝ち進んできました。
準決勝は若手有望棋士たちを破って勝ち上がってきたアマ強豪・早咲氏との対局であったこともあり、
かなりのプレッシャーがかかっていたはずなので、それを乗り越えた増田六段にも勢いがあると思われます。
若手棋士にとって新人王戦優勝は大きな意味をもつので、
今後の展開が気になりますね。