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2018年度7月15日放送のNHK杯将棋トーナメントの対局、藤井七段対今泉四段戦。
史上最年少でプロ棋士デビューした藤井七段と、戦後最年長でプロ棋士デビューした今泉四段という、正反対の経歴のお二人の初の勝負となりました。
結果は、今泉四段が勝利したそうです。
藤井七段がすでに棋戦優勝やタイトル挑戦にかなり近いステージで戦った経験をもつ棋士であることを考えると、今泉四段の金星といっていいと思います。藤井七段に勝っていてほしい気持ちもありましたが、ここは今泉先生をたたえたいと思います。
それはともかく、このNHK杯の結果の公表・反映によって、(年度の)連勝記録に修正が加わることになる可能性があります。
修正により、それまで公表されていた藤井七段の連勝数が、減少することになります。
以前にもときどき同様のことがありましたので、すでにお気づきの方も多いかもしれません。
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でもせっかくなので今回のことも記事にしようと思います。
今泉先生との勝負の結果が反映される前の段階では、藤井七段は、2018年度連勝数第1位となっていました。
この数字は、1位タイに他の棋士も入っていることもあり、2017年度の藤井七段の29連勝や13連勝ほどは目立たないかもしれません。
でも、タイトル挑戦に迫る勢いで活躍し、好調で実力ある棋士との対局ばかりだったことを考慮すると、素晴らしい連勝数ですね。
その「9連勝」は、増田六段に敗れたことによって、止まってしまいました。
他の9連勝中の棋士たちも、すでに連勝がストップしていますので、やはり2桁も勝ち続けるのは大変難しいことなのですね。。。
でも、もしも藤井七段が今泉四段に勝っていたら、この9連勝が10連勝に伸びるところでした。
そして、「10連勝」となっていたら、(少なくとも一時的には)藤井七段が2018年度の連勝数単独1位となっていたわけです。
今泉四段との将棋は、終盤で逆転されての負けだったそうなので、藤井七段は「10連勝」までかなり迫っていたといえそうです。
そう考えると、やはり高校生棋士・藤井聡太は、すごいですね。
それにしても、すでに「継続中」でない連勝記録が伸びるというのは、不思議な感じですね。
これは、将棋連盟の記録からは「未放送のテレビ棋戦対局は除」かれていることによって起きる現象なのです。
このことについてご興味の方は以前の記事を(この記事冒頭のリンクから)ご参照ください。
さて、それでは、今泉四段につけられた黒星が反映された場合、藤井七段の連勝数はどうなるのでしょうか?
それには、藤井-今泉戦の対局日の情報が必要になりますが、おそらく公表されていないので、推測する必要がありますね。
NHK杯の対局日から放送日までの期間がだいたいどのくらいであるか、がわかればいいのですが。
以前の記事での私の考察によると、NHK杯の対局日と放送日の間には、ちょうど1ヶ月程度の期間が置かれています。
それが正しいとすると、藤井-今泉戦が戦われたのは、竜王戦ランキング戦5組決勝の石田五段との対局と、王座戦本戦の深浦九段との対局の間くらいであると考えられます。
深浦九段との将棋の後は、都成五段との竜王戦決勝トーナメント1回戦で、その次が増田六段との竜王戦決勝トーナメント2回戦でした。
ということは、藤井七段の「9連勝」のうち、2つの白星が削られて、「7連勝」となると予想されます。
いかがでしたか?
今回は、テレビ棋戦であるNHK杯で藤井七段が今泉四段に黒星をつけられたことを受けて、連勝数の記録にどのような影響がでるか、という観点から考察を行いました。
もしもこの対局で藤井七段が勝っていたら、「10連勝」していたことになる、ということも書きました。実際は藤井七段が負けたので「9連勝」が削れてしまうはずです。
私の予想では「7連勝」に変更されます。連盟サイトの連勝数のページが更新されたら答え合わせできるかな?
この「答え合わせ」により、NHK杯の対局日と放送日の時間差を検証することもできるので、楽しみです^^