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将棋界には強い若手棋士がたくさんいますが、
近藤誠也六段はその中でも注目されることの多い棋士の一人です。
新人棋士としてデビューして以来、めざましい活躍をしてきました。
近藤六段のプロの公式棋戦での活躍について、ここでは簡単にまとめてみます。
目次(もくじ)
棋士としてデビューしてからのすべての公式戦を考慮した勝率のことを通算勝率といいます。
ちなみに、「通算」は勝率の他に、通算対局数、通算勝数などでも使われていますね。
近藤誠也六段は、通算勝率がトップレベルに高い棋士の一人です。
なんと、7割を超える勝率をほこります。
プロ将棋の世界では、通算勝率が7割を超える棋士というのはほんの一握りです。
勝負事ですから、調子がいいときと悪いときもあり、
どんなに強い棋士でも、いつも勝ってばかりいるわけではありません。
将棋界のトップである羽生善治九段や佐藤天彦九段にも、
連敗して不調が心配された時期がありました。
もっとも彼らの場合、普段ほとんどの対局で勝っているからこそ、
連敗で勝率低迷が注目されるわけですが・・・。
ともかく、それほどに厳しい世界なのだということです。
そんな熾烈な将棋界で、勝率7割以上をキープしていける棋士は、
非常に少なく、200名以上いる棋士の中で、10名程度しかいないといわれます。
そういう意味では、将棋界の10本指に入るくらい、
近藤誠也六段は強い棋士であるということになりますね。
将棋界の頂点にいるのは、各タイトルの保持者で、
タイトルホルダーと挑戦者がタイトルをかけた
番勝負というものを戦って次1年間のタイトル保持者が決まります。
その番勝負の挑戦者を決める予選の方式は色々ですが、
まずトーナメントを勝ち上がった者とシード枠の棋士たちが
リーグ戦で戦うという種類のものが、王将戦と王位戦です。
リーグ入りをすると、若手棋士であってもかなりの年収になりますので、
その意味でも王将戦と王位戦のリーグは大きな舞台といえます。
また、あの藤井聡太七段が、デビュー以来一度も王将や王位のリーグ入りを決めたことがないことからも、
出場資格を得るだけでも大変な舞台といって間違いないでしょう。
(2019年6月現在。)
2015年の10月で棋士デビューした近藤誠也四段(当時)は、
翌2016年に、予選を勝ち抜き、王将リーグ入りを決めました。
王将戦初参加にしていきなりのリーグ進出。
当時は、20歳という若さでした。
他の6名がすべてトップ棋士からなるリーグに、
四段の棋士が一人入っているという珍しい状況。
そのリーグでは、6戦して、2勝4敗でしたが、
勝利した相手がすごいことや、
当時の近藤誠也四段が、デビュー1、2年くらいの新人であったことを考慮すると、
棋士関係者や将棋ファンたちに「近藤強し」、
という強い印象を与えたことは間違いないでしょう。
近藤誠也六段はその後、2018年にも、リーグ入りしたことがあります。
第59期王位戦リーグで、当時は近藤誠也五段でした。
王位戦のリーグは、紅組と白組の2つに分かれているのですが、
近藤誠也五段(当時)は羽生善治先生と同じリーグ(紅組)に参戦しました。
王将リーグのときも羽生先生と対局しましたので、
近藤-羽生には不思議な因縁(?)があるのかもしれませんね。
その後、2019年の王座戦の本戦トーナメントでも当たりましたし。
この王位リーグでは、近藤五段(当時)は、1勝のみでしたが、
白組のリーグでは、当時好調だった野月浩貴八段でさえ全敗していることから、
1勝でも残せたことは近藤誠也六段の今後の大きな糧になっていくものと思われます。
近藤誠也六段が活躍している棋戦は、
王将戦や王位戦だけではありません。
中でも、順位戦での昇級については、是非チェックしておくといいと思います。
2015年10月デビューの近藤誠也六段が、
初参加した順位戦は、2016年度の第75期でした。
新人棋士なので、順位戦で一番したのリーグである、
C級2組からのスタートでした。
新人棋士は順位が下位なので不利なのですが、
9勝1敗というトップの成績を上げ、
初参戦での昇級。「1期抜け」を決めたのでした。
ちなみにこのとき近藤四段(当時)と同じ9勝1敗だった棋士が、
西尾明六段(当時)、門倉啓太四段(当時)でした。
藤井聡太七段とたびたび対局して注目される近藤誠也六段。
中でも一番盛り上がったのは、2018年度の順位戦、C級1組で対局したときだと思います。
2018年度の順位戦では、藤井聡太七段の、師匠の杉本昌隆八段との師弟同時昇級や、
C級1組1期抜けなどがかかっていました。
2019年3月5日に行われた順位戦の対局で、
藤井・杉本師弟がともに勝てば、
同時昇級が実現するところでしたが、
結果は師弟ともに敗北。
その日の藤井七段の対局相手が、近藤誠也五段(当時)でした。
勝った近藤五段は、B級2組昇級と六段昇段を決めました。
一方で、藤井七段の方は、近藤戦の1敗があだとなって、
順位戦昇級がなりませんでした。
そのような手痛い敗北を藤井七段に与えた棋士が、
将棋界屈指の有力若手棋士、近藤誠也六段なのです。
今回、近藤誠也六段の公式棋戦での活躍についてまとめました。
一部の内容は、以前にも別の記事で触れたことがあるので、合わせてお読みいただければと思います。
=>谷口(旧・室谷)由紀女流ニ段は近藤誠也六段のファン?解説で共演!
2018年度の順位戦で昇級を決め、六段昇段した近藤誠也六段でしたが、
五段時代は、まだ五段であることを意外に思う声もありました。
つまり、それほどまでに期待される棋士なのです。
高い通算勝率を維持し、トップ棋士たちと将棋界の上位で争ってきた近藤誠也六段。
藤井七段との対局も含め、今後も注目されていく期待の若手の一人といって間違いなさそうですね!