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2019年3月27日(水)、藤井聡太七段の対局が行われます。
棋戦は、第32期竜王戦ランキング戦。
対戦相手は中田宏樹八段です。
藤井七段にとってこの対局のもつ意味は色々ありそうです。
竜王戦であること、年度末であること、
高校1年生としての最後の対局であることなどなど。
というわけで(?)勝手に意味づけを行ってみました。
目次(もくじ)
詳しい方には今更ですが、第32期の竜王戦ランキング戦というものが、
藤井聡太七段にとって、というか藤井七段に注目している
ファンや棋士関係者にとって、どういう意味をもつのかを
説明してみましょう。
そして、中田宏樹八段戦がもつ意味もみてみましょう。
藤井七段は、デビュー以来、竜王戦ランキング戦で
優勝を続けています。
デビューしてから最初の竜王戦では、
一番下の組である、6組のランキング戦の
トーナメントに参戦しました。
そこで、見事に優勝。
ランキング戦は、優勝すれば上の組に昇級し、
さらに、竜王戦の挑戦者を決める、
決勝トーナメントに進出できます。
【関連記事】 竜王戦の仕組みは?ランキング戦に本戦、昇級者決定戦って?
ランキング戦優勝の賞金や、
決勝トーナメントの対局料・賞金は
かなりの額なので、将棋ファン以外の一般の方たちも、
かなり関心をもっていたと思います。
特に、藤井七段は、最初は中学生棋士でしたからね。
【関連記事】 竜王戦の賞金額や対局料まとめ【7番勝負から挑決T、ランキング戦まで】
ランキング戦優勝、そしてそれとセットになっている竜王戦決勝トーナメント進出を、
藤井七段はデビュー以来3年連続で実現してしまうのか、
とても気になりますね。
実現したら相当すごいことだと思います。
ランキング戦優勝以上に注目だったのが、
将棋界最高のタイトルの一つである、
竜王への挑戦の可能性でしたね。
羽生善治・現九段に勝ったり、
公式戦29連勝したり、
藤井聡太七段は無敵に思われましたから、
最年少で竜王に挑戦・獲得してもおかしくないと
思われていたと思います。
藤井聡太七段の竜王戦での戦いというのは、
そういう、歴史的な出来事を期待させるものがあります。
もちろんそれは、他のタイトル戦でも同じことなのですが、
竜王戦の場合、将棋界最高タイトルの一つであるということがあるので、
よりエキサイティングであるように感じます。
もちろん賞金額も、すごいですし(^-^)
史上最年少竜王の誕生の可能性、決して低くはないと思うのですがどうでしょう?
ちなみに、羽生善治九段が竜王になったのは、19歳で、これが現時点での竜王の最年少記録です。
対戦相手の中田宏樹八段ですが、過去に竜王挑戦まであと一歩と
せまったことがある棋士です。
第15期竜王戦の挑戦者決定3番勝負(決勝トーナメントの決勝戦)で、
ランキング戦3組2位だった中田宏樹七段(当時)は、
2組優勝の阿部隆七段(当時)と戦いました。
両者ともに、羽生世代の強豪を倒しての決勝進出でした。
フルセットの末に阿部隆七段(当時)が挑戦権を獲得し、
羽生善治竜王(当時)に挑戦。
なんと、千日手2回による無勝負があり、
しかもフルセットの戦いになるなど、
7番勝負は激闘でした。
【関連記事】 阿部隆vs羽生善治の2002年度竜王戦について調べてみた
その阿部七段(当時)とフルセットで3番勝負を戦った
中田七段(当時)も相当強かったはず。
中田宏樹八段はそういう強豪棋士なので、
藤井七段が竜王を目指す上で、試金石となる棋士と
いえるかもしれません。
藤井七段は前に阿部隆八段には勝っていますが、
中田宏樹八段にも勝てるでしょうか?
勝負の行方を見届けましょう。
個人的には、勝てば高見叡王と当たるかもしれないので、
藤井-高見戦の実現に期待してしまっています。
年度末の対局ということで、年間の記録が確定する対局でもあります。
確定するといっても、我々に対して確定情報が公開されはしないでしょうけれど。
対局は終わっているものの未放送、したがって結果が未公表のテレビ棋戦があるためです。
銀河戦の近藤誠也(おそらく対局日ではまだ五段?)戦ですね。
それと、もしかしたらその後の畠山戦も(?)
まあ、銀河戦の藤井-近藤戦の放送は、
2019年4月2日といわれていますので、
わりとすぐに結果がわかりますね。
どの道、将棋大賞の記録部門の発表は、
新年度が始まってすぐに行われます。
藤井七段の場合、勝率部門で1位がもう確定していると思いますので、
後はどこまで数字が伸びるかです。
残念ながら、歴代最高勝率の、中原永世名人の勝率0.8545という数字は
超えることができませんでした。
歴代2位の中村太地七段の0.8511も超えられません。
しかし、自身の記録である、歴代4位の0.8356は、
塗り替えられる可能性があるかもしれません。
もし銀河戦の近藤戦に勝っていたら、という前つきではありますが、
中田宏樹八段に勝てば、勝率が0.84以上になります。
そうなれば、自己ベスト更新だけでなく、
羽生善治九段のもつ歴代3位の記録も抜くことができます。
そうなれば、歴史的な出来事といって過言でないですね。
まずは竜王戦ランキング戦の結果が出るのを楽しみにしておきましょう。
対局時の食事を出前してきたお店「みろく庵」。
藤井聡太七段も注文したことで繁盛し、
感謝しているとのことでした。
竜王戦ランキング戦の藤井-中田戦は、
2019年3月31日の閉店を宣言しているみろく庵に、
藤井七段が注文できる最後の機会となります。
中田宏樹八段は、関東所属の棋士で、藤井七段よりも段位が高い「格上」。
なので、対局は東京千駄ヶ谷の将棋会館で行われるはずです。
なので、「みろく庵」への注文の可能性も十分に考えられます。
個人的には、別にどこに注文してもOKだと思いますが、
どのような選択を藤井七段がするのか、
興味あるところではあります。
「じょい豆腐定食」が「肉豆腐定食餅入り」だったら面白いし、
「みそ煮込みうどん」や「豚キムチうどん」だったら、
「藤井フィーバー」のころの思い出がよみがえって感動するかもと思います。
【関連記事】 【みろく庵】棋士たちの勝負めし新手や研究【裏メニューやトッピング】
「年度末」という言葉がでたので、あくまでついでにですが、
個人的に気になっていることについて書きます。
実は、私が今一番興味があるのは、藤井聡太七段が高校で、
文系・理系のどちらを選択するか、です。
いわゆる「文理選択」というものですね。
確か、文理選択って、高校2年生に上がる前の段階で
希望を出すのだったと思います。
それによって、2年生のクラス分けが決まるのですよね、確か。
インターネットで軽く調べた感じからも、そのようですね。
今のところ藤井七段はまだ公表されていないようですが、
近いうちに明らかになるでしょう。
あくまでプライベートなことですので、
できれば、対局直後のインタビューとかで無理に聞くのではなく、
自然な感じで明かされていくといいと思いますね。
ともあれ、学校での新しいクラス分け、
新しい勉強に、最初はとても忙しいと感じるかと思います。
そうなる前の、貴重な春休みを使っての対局ということで、
思う存分将棋を指してほしいですね(^ ^)
藤井聡太七段の2018年度最後の対局直前に、
その意味を考えたり、
関係する話題について書きました。
毎回、色々な出来事や話題が生じる将棋界ですが、
一つ一つを大事にしていきたいな、と改めて感じています。