脳内将棋盤で棋力向上する理由と訓練方法を考えてみた

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読者の皆さまは、将棋を指すときや詰将棋を解くとき、
将棋盤や図面を見ながら考えますか?

 

また、対局中に相手が将棋盤を見ていなかったら、
将棋以外のことを考えていると思いますか?

 

実は将棋では、盤をまったく見なくても
次の一手を考えることが可能なのです。
 

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頭の中の将棋盤あるいは脳内将棋盤

 

というわけで、今回は「脳内将棋盤」の話になります!

 

どういうことか説明しますね^^

 

 

将棋のプロや強い人の場合、
頭の中に将棋盤を思い描くことができます。

 

頭の中の盤の上で駒たちを動かせば、
実物の将棋盤や駒を見たり動かしたりしなくても
手を読むことができるのです。

 

目隠し将棋(脳内将棋)を可能にする脳内将棋盤

 

将棋を指す方法は、実際に将棋盤を使う以外にもある、
という話は、実は、以前にも書きました。

 

上級者向けの方法なので、
初心者の方にはおすすめしなかった、あの方法です。
 

 

それは、「目隠し将棋」でしたね。

 

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この目隠し将棋の現代的な呼び名として、
「脳内将棋」というのがあります。
 

 

なるほど、このネーミングの方が誤解が少なくていいかもしれませんね。

 

目隠し将棋というと、目隠しして手探りで盤・駒を触りながら駒を動かすのかと思ってしまいますから(笑)。

 

それだとあっという間に反則をしてしまいそうですね^^

 

 
それはともかく、この「脳内将棋」という呼び名からは、
頭の中に将棋そのものがある、という感じがしますね。
 
正にその通りで、頭に思い描いた盤や駒のイメージだけを頼りに、将棋を指すのです。

 

 
念のために書くと、脳内将棋を指すときには「7六歩」などの符号を口頭で相手に伝えます。
 
ですので、テレパシーで脳内将棋盤のイメージを共有するとかではありません(笑)。
 
冗談はさておき、このような「脳内将棋」を可能にするのが、
頭の中の将棋盤、あるいは脳内将棋盤なのです。

 

プロの脳内将棋盤はやはり凄い

 

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将棋を指すときは、
自分がこう指したら相手がこうやってくるだろう、
予想して自分の手を決めます。

その際、何手か先の局面で
有利になっているか、
大きくは不利にならないような手を探すわけです。

 

ルール上当然、実際に駒を動かすわけにはいかないので、頭の中局面の変化を考えます。
 
このときには、誰もが脳内将棋盤を使っているのですね。

 

 
ただしそれは結構限定的な脳内将棋盤です。
今目の前に見えている局面をちょっとだけ動かした局面をイメージできればいいのですから。

 

一方、脳内将棋をやるためには、局面がまるごと頭に入っている必要があり、
これは中々大変です。

 

脳内将棋は私も級位者時代にやったことはあるのですが、
やはり盤面が分からなくなりそうで大変でした。

 

 
でもプロ棋士は本当にすごいのです。
テレビの企画で、脳内将棋でしかも秒読みの将棋をやらされても、
ちゃんと指すことができるのです。
 
将棋について色々新しく知ったり経験する度に思い知るのですが、
プロは本当に桁違いですね。
 

上達のためには脳内将棋盤をつくるのがいい

 
今回の記事の執筆のために、
「頭の中の将棋盤」で検索してリサーチを行いました。
 
まさかこんな変わった言葉で調べても
何もでてこないだろうと思っていたので、
念のため検索しただけです。
 

 

ところが、頭の中の将棋盤や脳内将棋盤については、
思いの外たくさんのブログで記事が書かれていました。
 
 
中には、自分自身の棋力向上のために
脳内将棋盤を鍛練することを意識的にやっている
熱心な方もいらっしゃりました。
 
 
私もこのごろはほとんど上達の努力をしなくなってしまったので、見習わなくては!
 
 
さて、ここで大切なのは、脳内将棋盤のレベルアップ
将棋の上達のために必要である、少なくとも有益である、という点です。
 
今回は私なりに、その根拠も(勝手に)考えてみましたので、書いてみますね。

 

なお、各根拠は互いに独立というわけではありません。
 
まず、まっさきに思いついた、1つめの根拠は、次のようなものです。

 

 
将棋で強くなるには、
自分の脳をプロ棋士の頭脳に近いものにすればいいはずだから。
 

 

どんなことでも、優れた人の真似をして上達する、
というのは王道ですよね?

 

だから、プロがやっているような秒読み将棋や詰将棋瞬間解答、
脳内将棋などはできる限りどんどん真似してしまうといいのかもしれません。
その他、多面指しとか、大盤解説なんかも、
我々アマチュアも仲間内でやるといい気がしますがいかがでしょう?
 

 

続けて、脳内将棋盤が棋力アップに役立つ根拠の2つめを書きます。
 
将棋の上達には、知識を身につけること、
実戦で経験を積むことは必須であることは疑いないでしょう。

 

 

一方、将棋の能力は、「読みの力」とか「大局観」など、
いくつかに分類されています。
 
これら将棋で勝つのに必要な能力のうち、
特定の項目のみを鍛えることができれば、
効率よく実力がつくはずですね。

 

すべてを同時にトレーニングするのは難しいですが、
一つ一つなら、できるでしょうから。
そして、弱点となっている項目、例えば「読み」の力を対策すれば、
それだけすきのない将棋が指せるようになるはずです。
 

 

読みの力を向上させるための練習方法の代表的なものは、
詰将棋ですね。
詰将棋で正解を当てるためには、何手も正確に読まなければなりませんから。
 
しかも、詰将棋では、自分(攻め方)の手だけでなく、
相手(玉方)の手まで読んで本手順かどうか判断しなかればいけません。

 

一目で詰まなければ短手数の作品でも、たくさんの手を読まざるをえないですよね。

 

このように、読みの力を鍛えるのに役立つ詰将棋ですが、
詰将棋に取り組むためには、
脳内将棋盤も鍛えることが大切
になります。

 

 

その理由ですが、第一に、図面をみながら頭の中で解くときに、
作品の図面から局面が大きく動いてしまうと、
図面があまり役に立ちません(笑)。
 
もちろん、実際に将棋盤に並べて動かせばいいのですが。
でもいつでも盤駒があるとは限りませんし、
また、皆で一つの盤を見ながら解くときなどは、
勝手に動かすわけにいきません(笑)。
そう考えるとやはり、できれば、
盤駒なしで詰将棋を解けるようにしたいですよね。

 

盤なしで解きたいけれど、手数が進むと図面もあまり助けにならない。
ならば、局面をまるごと頭の中に入れるのに近いくらいの
イメージ力が、やはり、できれば、欲しいわけで、
つまり、ある程度以上のレベルの脳内将棋盤が必要なのです。

 

なので、将棋の上達のために必要な詰将棋をやるために、
そこそこのできの脳内将棋盤をつくっておくことが望ましい、
ということがいえそうです。

 

 
脳内将棋盤を鍛えるといいという説を支持する3つめの根拠を書きます。
 
それは、脳内将棋盤があると、
いつでもどこでも将棋や詰将棋のことを考られるというものです。
 

 

例えば詰将棋の本を通勤・通学の電車で読んでいるとしましょう。
車内が混雑すると、本を読むのにも苦労する場合があります。
 
どうしても本を閉じなければならなくなることもよくありますね。
 
そんなときは、予め詰将棋の図面を記憶してしまいましょう。
そして、脳内将棋盤を存分に使って、詰手順を考えるようにしましょう。

 

 
それから、脳内将棋盤が十分に鍛えられていると、
将棋の定跡書やプロの実戦の観戦記などの解説を読むのが早くなります。
 
それまでは将棋盤で駒を動かしながら読んでいた解説を、
普通の本を読むようにして読めるようになります。

 

実はこれも結構大変で、
私もいまだに「将棋世界」を読むのに苦労することもあります。
 

 

以上のような観点から、
脳内将棋盤の向上はやはり上達に有効であると言えます。
 

脳内将棋盤はどうすればできるの?

 
上記の通り、脳内将棋盤、あるいは頭の中の将棋盤を自在に使えれば、
棋力もどんどんと伸びていくと考えられます。
 
それでは、実際のところ、頭の中の将棋盤を使えるようにするためには、
どうすれば良いのでしょうか?

 

 
ここでも私の考えを書いてみます。
 
まず、棋力が低くても、
脳内将棋盤がある程度発達した人はいる
という点を押さえておきましょう。
 

 

というのは、私が級位者のころ、目隠し将棋を指した相手というのは実は、
それほど高い棋力をもっていませんでした。

 

しかも当時の私と違い、いつも将棋をやっているというわけではありませんでした。

 

 
そのときの目隠し将棋の勝負自体は私が圧勝だったようなのですが、
実は最後の方は私は局面が分からなくなりはじめていました。
 
相手が投了していなければ、私が正しい手を指せたかどうか、
全然自信がありませんでした。
 

 

でも相手の方は局面をまだ把握できていました。

 

そのことに感心したのをおぼえています。
 

 

その相手は普段からクラスの仲間の趣味とかどこから通っているかとか、
色々とよくおぼえている人でした。
 
スポーツにも詳しく、今どういう大会が行われていて、
どの選手が活躍しているかとか、そういうことをいつも教えてくれました。
 

 

ですので、普段から将棋以外のことも含めて色々なことに興味を持ち、
記憶力を高めておくといい
のだと思います。
 

 

一方のその頃の私ですが、よく、
雑誌「将棋世界」に掲載の問題を解いたり、
解説を読んでいました。
 
詰将棋は解けなくても長時間考えることもありましたし、
中々解説も読み進まないけれど頑張って読んでいました。
 

 

詰将棋の場合、正解手順を読んでも局面がイメージできなかったり、
なぜ別の手ではいけないのか分からなかったりしました。

 

(今でもありますが。。。)
 
解説についても同様で、解説の手順通りに進んだ局面をイメージできても、
局面の判断(優劣など)ができないことがよくありました。

 

特によくあるのは、「以下即詰み」という言葉がでてきたときに、
それがどうして詰みなのか読み切れないことです。
 

 

結局、説明に登場した局面よりもさらに先まで読んで理解しなかればならないわけですね。

 

 
そういう難しさがあるけれど、一生懸命理解しようとしているうちに、
自然に脳内将棋盤のレベルがアップ
していき、
有段者への道を進んでいったのだと思います。
 

 

ですので、普段から記憶力を鍛えることと、
詰将棋でも将棋の本でも一生懸命に読むことが、
よい脳内将棋盤づくりにつながると思われます。
 
ただ、私の場合、自分の対局でも他人の対局でも、
棋譜再現に失敗することがあります。

 

これでは感想戦や局後の反省がしにくいので、
最近は改善を試みたりしています。
 
例えば将棋の放送を観た後に、将棋を再現しようとしました。
最初は、結局途中までしか再現できず、自力での再現はできませんでした。
 
この前の魂の7勝負最終局では、将棋の放送を観た後に再現しようとしました。
そのときも、途中で手順が怪しくなって、あきらめそうになりました。

 

結局思考錯誤の末に、ようやく投了図まで再現できました。
 
これも、棋譜再現能力を改善するという目的を持って、
多少ではありますが努力していることの成果なのです。

 

もっともこれには将棋アプリが必須で、
将棋盤でやると、思考錯誤しているうちに手番が分からなくなります(笑)。
 

 

いつの間にか記憶力の話になっていますが、
脳内将棋盤に関しても、同じでしょう。
自然に向上していかないのであれば、
ある程度意識的に訓練することが必要になると思います。

 

それには、棋譜(や符号の並び)を見て、
棋譜の通りに脳内将棋盤を動かすことなどが、
やはり有効かと思います。

 

解説付きの棋譜であれば、解説用の図面の局面になるまで脳内で動かし、
答え合わせをするのがよい気がします。
 

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まとめ

 
今回は、脳内将棋盤の話でした。
 
魂の7番勝負でも脳内将棋盤の話が何度かでてきました。
実は、今回の記事を執筆しようと思ったのは、それらの話がきっかけです。
 
今回は長くなってしまったので、
脳内将棋盤についての私なりのまとめと考えを書くにとどまりました。

 

そのため、多少ありきたりな情報ばかりの記事になってしまいましたかね?
 
プロの脳内将棋盤やその周辺についての話題に関しても、
またそのうち取り上げたいですね。

 

【追記】 プロの脳内将棋盤の話題についても記事にしました。「おすすめ記事」として以下にリンクを貼っておきます。
 

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