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将棋界の師弟関係に関するエピソードや話はとても興味深いですよね。
中でも、畠山鎮七段と斎藤慎太郎七段の師弟関係には心温まるものがあります。
師匠である畠山鎮先生の弟子愛が素晴らしいので、一度このブログでも記事にしたいと以前から思っていました。
色々調べていると、子ども時代の斎藤慎太郎少年が、畠山鎮門下を希望した理由がとても深いことがわかりました。
そこで、今回は、斎藤慎太郎七段が畠山鎮師匠のもとに入門するまでのいきさつや、その背景についてまとめてみます。
斎藤慎太郎先生が、大人顔負けに物事をよく考える少年だったことがわかり、感心すると思います^-^
目次(もくじ)
将棋の棋士になるには、子どものころからプロを目指して努力し続けます。
普通は、プロになるための機関である奨励会の入会試験を受けるまでには、師匠を決めなければいけません。
斎藤慎太郎先生が畠山鎮先生に入門するまでの経緯は、どのような感じだったのでしょうか?
関西将棋会館の子ども教室や道場に通っていたという斎藤慎太郎少年。
なんと関西将棋会館が実家の一番近くにある、将棋のできる場所だったようです!素晴らしい縁といっていいと思います。
やがて初段に上がり、研修会にも入ったそうです。
畠山鎮先生の、斎藤少年は「いつもなぜかスター棋士ではなく私の指導対局を受けにきた」という回想があります。
ここでの指導対局というのはおそらく、研修会で行われる指導対局のことだと思います。
というのは、道場では、中々棋士と対局できる機会はないはずですので。
ちなみにこれはだいたい2003年ごろの話になりますので、当時の関西のスター棋士というと、谷川浩司先生や山崎隆之先生、阿部隆先生などでしょうか。
それはともかくとして、そのように自分の指導対局をいつも希望してきたので、斎藤慎太郎少年は畠山鎮先生にとって印象深い少年だったようです。
なお、ここでの記述は、下記のサイトの情報をもとにしています。以降の文章でも下記サイトを参考にしています。
参考サイト(外部リンク): 畠山鎮七段に届いた10歳の斎藤慎太郎五段からの手紙
参考サイト(外部リンク): ドラム、ゴルフ、水泳を、すべてやめてプロ棋士を目指した【斎藤七段インタビュー vol.1】
小学3、4年生のとき、プロ棋士になりたいと思うようになり、奨励会を受けることを決めた斎藤少年。
畠山鎮先生に、弟子志願の手紙を送ります。
しかし、斎藤少年のことは知っていた畠山鎮六段(当時)でしたが、すぐに引き受ける気持ちになったわけでななかったようです。
現在は、奨励会幹事として関西の若手棋士たちを育ててきたことで知られる畠山鎮七段ですが、意外にも、この当時は10歳の少年の師匠になる自信をもてずにいたそうです。
そこで、畠山六段(当時)は、谷川浩司九段に相談しました。
谷川浩司九段の言葉に背中を押されて、畠山鎮六段(当時)は、斎藤慎太郎少年を弟子として受け入れることを決めました。
そのときの谷川九段の言葉とは次の通りです。
子どもなりに考えて手紙を出したのだから縁を大事にして引き受けたらいいよ。
すばらしい名言だと思います。畠山先生自身、後に同じ言葉を他の棋士たちに言うようになったそうです。
現在、畠山-斎藤という素晴らしい師弟関係を我々が見守ることができるのは、谷川先生の名言のおかげなのかもしれませんね。
杉本七段を通して藤井聡太少年におくったアドバイスといい、素晴らしい棋士が育つことに谷川九段は大きく貢献しておられるのですね!
斎藤少年の畠山六段(当時)への弟子入りのいきさつは上記の通りですが、その背後にある、斎藤慎太郎少年が畠山鎮先生を師匠に希望した理由にも焦点を当ててみたいと思います。
当時の斎藤慎太郎少年はなぜ、畠山鎮六段(当時)への弟子入りを希望したのか?
また、そもそもそれ以前に、どうして斎藤慎太郎少年は畠山鎮六段(当時)の指導対局を希望したのか?
これらに対する答えらしきものが、下記のサイトに書かれています。
参考サイト(外部リンク): 「ギリギリ59秒では指さないよう」畠山鎮七段のアドバイスで、四段昇段を決めた【斎藤七段インタビュー vol.2】
畠山先生の指導対局では、次のようなことも教えてもらえたのだそうです。
これらは、勝負の世界に身を置いているプロの棋士たちが日常的に考えていることです。
いわば、プロの秘伝の技といってもいいと思います。
研修会員とはいえ、小学生の子ども相手にプロの技を惜しまず教えてくれるところに、畠山先生の素晴らしいお人柄を感じますね。
少年時代の斎藤先生は、子ども心にも、畠山先生のことを、「他の人ない教え」をくれる「情熱を感じる」先生であると思っていたようです。
そして、「弟子入りするなら畠山先生がいい」と考え、手紙を書くにいたりました。
小学3、4年生くらいの子どもが、これだけのことを考えているというのが、驚異的だと思いますが、いかがでしょうか?
先ほど引用した谷川先生の言葉によると、「子どもなりに考えて」畠山先生を希望したわけですが、斎藤少年の考えはとても深く、大人びているように思います。
小学生って、こんなに深く物事を考えるですね!
いかがでしたか?
今回は、斎藤慎太郎七段が、畠山鎮七段に弟子入りしたいきさつや理由について、感想を交えて書きました。
棋士を目指す子どもは、大人びているという印象はなんとなくあったのですが、少年時代の斎藤先生は、とても真剣によく考えて畠山鎮先生への弟子入りを希望したようですね。
その判断は大人顔負けであり、現在の畠山-斎藤の師弟関係をみると、大正解であったことがわかります。
将棋に限らず、何かを教わる人を選ぶ上で、とても参考になる視点だと思いますので、これからは頭の片隅においておこうと思いました^^
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