【当サイトの記事はPRを含む場合があります。】
【本記事に関係する最新情報(2019年12月15日投稿)】 本田奎四段と佐々木大地五段の棋王戦挑戦者決定戦第一局の日程は?
2019年11月19日には、藤井聡太七段が王将戦の挑戦者決定リーグ戦で、
最年少でのタイトル挑戦まで後1勝、という対局があり、将棋界は盛り上がっていましたね。
結局、王将リーグで藤井七段は広瀬竜王に敗れてしまい、
王将戦は広瀬竜王が挑戦者となりました。
しかし、2019年12月初旬現在、それと同じくらいすごいことが
将棋界で起こっています!
将棋のプロの一番低い段位である、四段の若手棋士が、
タイトル挑戦まで後一歩(1勝!)と迫っているのです!
その棋士とは、本田奎四段で、棋王戦の挑戦者決定変則2番勝負という大舞台に進出を決めています。
【参考過去記事】本田奎四段、タイトル挑戦まで後2勝!棋王戦挑戦者決定トーナメント状況
棋王戦挑戦者決定戦についての2019年12月4日現在の最新情報をまとめておきます。
目次(もくじ)
それでは本田奎四段の棋王戦挑戦者決定戦進出に関して、説明します。
その前に、棋王のタイトルの挑戦者を決める仕組みについて簡単に説明します。
棋王戦の挑戦者を決めるのは、棋王戦挑戦者決定トーナメントです。
本田四段は、予選を勝ち抜いて、挑戦者決定トーナメントに進出してきました。
トーナメント方式なので、当然、一つ一つの勝負は原則的には負けたらそこで終了です。
ただし、棋王戦の場合、少し仕組みが独特で、敗者復活トーナメントというのがあります。
敗者復活組に回るのは、もとのトーナメントの準決勝と決勝の敗者です。
そして、もとのトーナメントの優勝者、いわば勝者組(?)と、
敗者復活戦の勝ち上がり者、いわば敗者組の代表が、
改めて一騎打ちして挑戦者を決めるのです。
少しわかりにくいですね。今回の第45期棋王戦を例にして具体的にみていきましょう。
本田奎四段は、もとのトーナメントで優勝し、勝者組になりました。
では、敗者組の方はどうなっているでしょうか?
今回の第45期棋王戦の場合だと、準決勝の広瀬竜王vs佐々木大地五段戦と、
同じく準決勝の丸山忠久九段vs本田奎四段の敗者である、
佐々木五段と丸山九段が敗者復活トーナメントにいきました。
その結果、勝者組を決める勝負は、広瀬竜王と本田四段の対局となりました。
その対局と同時に、敗者復活組である佐々木五段と丸山九段が行われました。
もとのトーナメントの決勝の敗者は、敗者復活トーナメントではシードされるので、
広瀬竜王vs本田四段の敗者が、丸山九段vs佐々木五段の勝者と敗者復活トーナメントで戦うことになる、
という対局でした。
結果は、本田四段が広瀬竜王に勝って、佐々木五段が丸山九段に勝ったので、
敗者組では次に、広瀬竜王vs佐々木五段の対局が行われることとなりました。
その勝者が、本田四段との挑戦者争いに進出するわけですね。
その棋王戦の挑戦者決定戦ですが、将棋界の中でも特殊な方式で行われます。
変則2番勝負と呼ばれるものです。
勝者組はここまで無敗なので、1度負けている敗者組の代表者に比べて、
少し有利な条件で戦わせるのです。
敗者復活者は2連勝しなければならず、勝者側は1勝すればいいので、
第一局で1勝、または第一局で一敗の後に第二局で一勝を返すかすれば、
棋王戦挑戦者として、タイトル戦5番勝負に出られます。
というわけで、変則2番勝負進出してタイトル挑戦まで後1勝となっている本田四段ですが、
ではその対戦相手を決める対局は、いつになるでしょうか?
2019年12月9日(月)です。
その日に、広瀬章人竜王と佐々木大地五段の
棋王戦挑戦者決定トーナメントの対局が予定されています。
王将戦や竜王戦での最近の勝利から、広瀬竜王に強さや強運を感じますし、
佐々木五段は広瀬竜王に一度敗れて敗者組に回っているわけなので、
広瀬竜王の方が下馬評では有利かもしれません。
王将戦の挑戦者にもなっているので、佐々木、本田という若手棋士を退け、
第44期に続けて今期も棋王にも挑戦し、
圧倒的な強さで将棋界に君臨している渡辺明三冠との12番勝負の死闘を演じることになるかもしれません。
一方の、佐々木五段も、2019年は王座戦で、後3勝で挑戦者になるところまでいった棋士。
佐々木大地五段にしてみれば、このチャンスを是非ともものにしたいという気持ちもあるはずで、
広瀬竜王との敗者復活組決勝戦は白熱した対局になりそうですね。
どうしても本田四段の方が注目されていますが、佐々木五段が挑戦者になった場合でも、
五段でのタイトル挑戦者決定戦勝利となるわけで、将棋界でも久しぶりのできごととなるはずです。
なので、佐々木五段にも頑張ってほしいな、という気持ちもあります。
棋王戦で渡辺明棋王に挑む挑戦者が、3名までに絞れてきています。
そのうちの1名は四段の棋士、本田奎四段です。
四段での挑戦決定は、これまでに郷田九段と屋敷九段しか前例がないので、
実現したら将棋界の新たな伝説として刻まれますね。
以前は藤井聡太七段が実現するのではといわれていましたが、
はやすぎる昇段と、先輩棋士からの厳しい洗礼によってなりませんでした。
ちなみに、タイトル戦の挑戦者になると、段位が一つ上がります。
この方法で上がるのは、六段までですが、本田四段、佐々木五段のどちらが
挑戦者になった場合でも、それぞれ五段、六段となって挑戦することになります。
屋敷九段や郷田九段が四段でタイトル挑戦したころは、
昇段のタイミングが年度開始時とかだったので、
タイトル戦番勝負中も四段だったものと思われます。