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将棋の8大タイトルの一つ、棋聖戦。
2018年度の棋聖戦5番勝負は、「ヒューリック杯棋聖戦」という名称(?)になってから初の番勝負になります。
挑戦者決定トーナメント決勝で、三浦九段を破って挑戦を決めたのは、豊島八段です。
対するのは、竜王と合わせて二冠を保持する羽生棋聖です。
2018年6月6日は、その棋聖戦5番勝負の第一局の日です。
色々な注目ポイントがありそうですが、なんといっても、両対局者ともに、第一線で活躍する棋士であり、非常に忙しい中でのタイトル戦になりそうな点は見逃せません。
今回は、その一端である、棋聖戦開幕直前の日程で、別の棋戦で羽生-豊島戦、しかも大事な一局、が行われていたことにフォーカスしてみたいと思います。
そして、体力面からみた場合、5番勝負の開幕局はどちらに有利な条件となったのか、についても考察(?)をしてみたいと思います。
目次(もくじ)
澤田六段とのプレーオフを制し、挑戦者決定戦進出した豊島八段。
その相手となったのが、羽生先生でした。
このタイトル挑戦をかけた大一番が行われたのが、なんと2018年6月4日。
棋聖戦開幕の2日前でした。
タイトル戦の出場者にとって番勝負の対局というのは、対局日に指すだけの仕事ではありません。
前日に対局場の「検分」を行い、その後に「前夜祭」で挨拶を行います。
前者は昼に、後者は夜に行われます。
今回の場合、羽生先生と豊島先生が王位戦で朝から番まで対局と感想戦を行った翌日に行われたわけですね。
そしてさらにその翌日に、これまた朝から晩まで対局という(笑)。
王将戦のときの久保王将と豊島八段もそのような感じでしたね。
こうなるともう、対戦相手といっても、家族同然の間柄で、敵ながら深い友情が芽生えそうですね。
きっと、プロ将棋の世界においては、「良きライバル関係」というのは、このようにして築かれていくのでしょう。
王位戦の挑戦者決定戦ですが、東京で行われました。
タイトルホルダーである羽生先生の方が、豊島先生よりも棋士の序列が上だからです。
(羽生先生は関東、豊島先生は関西の棋士です。)
東京で行われたことは、両対局者の食事の注文が、それぞれ羽生先生が紫金飯店、豊島先生が千寿司だったことからも分かります。
どちらも千駄ヶ谷の東京将棋会館で対局する際に棋士に出前をしてくれるお店です。
このことから、6月4日の時点では、豊島先生の方が移動に体力を使った可能性があります。
ただ、豊島先生は勝って王位挑戦を決めているので、その喜びで疲れは吹き飛んだかもしれず、どちらの体力に分があるかは、微妙なところです。
王位戦挑戦者決定戦の2日後となった棋聖戦第一局の開催地ですが、淡路島のホテル、「ホテルニューアワジ」です。
東京での対局後、検分に間に合うように移動されたでしょうから、両対局者ともにかなり体力を使ったことでしょう。
この点では、若い豊島八段に有利かもしれません。
久保先生との王将戦の期間中も、ハードなスケジュールに「慣れてきた」という発言もありましたし。
ただ、必ずしも羽生先生にとって不利ともいえません。
なんといっても羽生先生は、タイトル戦の番勝負を年間何回も戦うことにかけては右に出るもののいない第一人者です。
羽生先生にとって「ホームでない対局場はない」ともいわれています。
タイトル戦でよく使われる対局会場であれば、すっかりおなじみになってしまっていて、「ホーム」も同然だからでしょう。
しかも、羽生先生はホテルニューアワジでの対局で、「きつねうどん」を頼むのが定番となっているという話もあるくらいです。
さあ、棋聖戦5番勝負第一局はいったいどちらが白星をつかむのでしょうか?楽しみですね^^
いかがでしたか?
活躍している棋士は、短期間のうちに、タイトルが関わるような大きな勝負をたくさん指すことがあるのですね。
真に驚くべきなのは、今回取りあげたのはほんの氷山の一角に過ぎず、羽生先生は名人戦、豊島八段は王位戦と、それぞれが挑戦中のタイトル戦の番勝負とも、2018年度棋聖戦は日程的に近いことです!
もちろん、番勝負なので、すべてが日程通りに行われるとは限りませんが。フルセットにならないこともあり得ますので。
将棋界でも本当にトップ棋士中のトップ棋士、といえるにのみこのような起きま
その意味で、2018年度の棋聖戦は、正に将棋界で今一番強い棋士を決める戦いということができると思います。
将棋界の勢力図や、定跡・戦型なども含め、今後のプロ将棋界に大きな影響を与えることになるかもしれない勝負のゆくえを、是非注目していきましょう^^