将棋女流棋士の仮資格・女流3級からの昇級条件や最近の昇級者

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女流棋士の段・級は女流3級からですが、女流3級は「仮免許」です。

正式な女流棋士は女流2級からで、女流3級からデビューした人は昇級する必要があります。

この記事では、そのあたりのことについて、まとめました。

 

2017年度には女流棋士の結婚ラッシュがありましたが、女流正式デビュー者も次々でました。

この機会に「女流2級昇級」についても注目しておくとよさそうですね^^

 

 

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女流3級は仮資格。昇級条件は?

 

「女流3級は仮」って具体的にはどういうこと?どうやったら正式な女流2級に上がれるの?

ここではそういった疑問に答えていきますね。

 

女流3級には女流棋士番号がない

 

AbemaTVの「花の3番勝負」で山口女流が説明されていましたが、女流3級の時点では女流棋士には「棋士番号」がありません。

女流3級は女流棋士仮会員なので、女流2級という正式資格を得てから番号をもらえます。

 

女流棋戦での一定の成績で昇級

 

女流3級は、正式な女流棋士たちと同じで、女流棋戦で対局します。

女流2級に昇級するためには、対局で一定以上の勝ちを得る必要があります。

 

昇級の期限と必要な成績

 

女流棋戦であげなければならない成績は下記の通りです。

 

  • 1年以内に参加公式棋戦数と同数の勝星を得る
  • 2年以内に参加公式棋戦数の4分の3以上の勝星を得る。
  • 2年以内に「女流棋士昇段昇級規定」の女流1級昇級に相当する成果をあげる
  • 2年以内に女子将棋YAMADAチャレンジ杯ベスト4

 

結構厳しい条件ですね(汗)

 

 

「参加棋戦と同数の勝ち星」は大変そうですね。リーグ戦とかなさそうですし。

公式棋戦は7つですので、1年で昇級したければ少ない対局の機会で7勝もしなければなりません。

 

もちろん、トーナメント方式なので、勝てばその分対局数自体が増えますので、7連勝しなければならないわけではありません。

それに、最初はシード枠をとれていない不調な女流棋士が相手となるわけなので、研究会昇級のときの勢いで勝てる可能性も十分あります。

とはいえ、勝ち進むほどに相手が手ごわくなるわけですから、中々のハードルでしょうね。

2年目以降に昇級する場合は、通算で11勝を目指せばよいのですが、1年目に1回戦負けが多かった場合は厳しそうですね。

 

一方の「女流1級昇級条件」も、タイトル戦での本戦入りとかリーグ入りとかベスト8とかだったりして、中々難しそうです。

 

 

女流2級以上の女流棋士たちは、これほど厳しい条件をクリアして正式デビューしてきたのですね。

前に「奨励会2級まであがるよりは難易度は低い」と書きましたが、果たして本当にそうなのか、わからなくなってきました。

 

期間内に女流2級になれなかったら?

 

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上記の女流2級になるための条件から、期限が2年間しかないことがわかります。

期限内に昇級できなかったら、仮資格が取り消しになります。

 

そうすると、もう女流棋士になるチャンスはなくなってしまうのでしょうか?

前例がないようなのでなんともいえませんが、年齢制限にひっかからなければやり直せるという説が有力そうです。

 

研修会C2クラスに戻れる

 

将棋連盟のサイトにも、女流3級からの昇級条件を2年以内に満たせなかった場合は、「研修会のC2クラスに戻れる」という記述がみられます。

 

「戻れる」というポジティブな書き方には、再びC1に上がれば、女流3級となって正式女流への再挑戦ができる、という意味が込められているのだと思います。

研修会に戻ってから奨励会を目指して女流2級を目指すしかない、というのでは流石に「戻れる」というポジティブな書き方にはならないはずですし。

 

他のサイトでの記述からも、研修会からやり直せるという説が濃厚です。

 

研修会の年齢制限に注意

 

ただし、研究会の対象は25歳までの女性という年齢制限があります。

(これは女流棋士を目指す女性を対象とする制限で、そうでない人の年齢制限ははもっと低いです。)

 

この年齢を超えてしまった場合は、「アマチュア参加枠のある女流棋戦での活躍」から女流デビューを目指すしか道が残されていません。
 

なお、「アマチュア参加枠の女流棋戦での活躍」で女流3級になったものの、昇級できなかった場合には、やはり仮資格取り消しになります。
この場合は、チャンスは3回まであります。

 

最近昇級した女流棋士は?

 

最近女流2級に昇級した女流棋士たちは、注目すべき方が多いようですので、チェックしておきたいです。

 

武富礼衣女流初段

 

武富礼衣(たけどみ れい)現女流初段は、「女流1級昇級の条件」を満たして女流2級に昇級しました。

ややこしいですね(笑)。

 

その後、今度は「女流初段昇段」の条件である女流名人戦リーグ入りを果たして一気に女流初段に上がりました。

 

2018年2月7日に女流2級になり、2018年3月9日に女流初段になっています。

藤井六段もびっくりのスピード昇級・昇段ですね!

 

小高佐季子女流2級

 

武富礼衣女流が女流初段昇段を決めた対局の相手が、小高佐季子( おだか さきこ)女流2級でした。

武富女流も現役高校生での女流初段昇段でしたが、小高女流はさらに若く、なんと藤井六段と同学年です!

 

武富に勝っていたらスピード昇段を決めていたのは小高女流の方だったわけで、驚異的な中学生です。

ちなみに、小高女流が女流2級になった日も武富女流と同じ2018年2月7日でした。

 

カロリーナ・S女流1級

 

年度でいうと2016年度になりますが、カロリーナ・ステチェンスカ現女流1級が初の外国人女流棋士(正式)となりました。

その昇級理由は、女流1級昇級条件を満たしたことでした。今後の活躍を期待してしまいますね!

 

NHKの将棋フォーカスでは、2017年将棋界の重大ニュースの一つとして取り上げられました。

中村太地王座によれば、第1位でもおかしくないニュースとのことでした。

将棋という文化・競技のグローバル化の象徴ともいえそうですし、今後将棋が世界にどのような影響をもたらすのか、楽しみになってきます。

 

まとめ

 

いかがでしたか?

 

女流棋士の世界は以外と複雑ですが、将棋ファンなら是非知っておきたい、ということで情報をまとめてみました。

 

 

考えてみると、普段将棋中継などで観ている女流の先生たちも、今回書いたような道を経て女流プロデビューされたわけですね。

デビュー前の厳しい道のりを想像すると、今まで以上に応援したくなりますね^^

 

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