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名人戦7番勝負が決着した翌々日となる2018年6月22日。
今度は王座戦の舞台で注目の対局が行われます。
藤井聡太七段と深浦康市九段の2度目の公式戦が、王座戦本戦トーナメントで行われます。
再び羽生竜王に勝った「責任」を背負う深浦九段と、またしても藤井七段が当たります。
注目ポイントはたくさんあると思いますが、やはり気になるのは戦型ですね。
どのような戦いになるかは、ある程度戦型によって決まってきます。
ここでは、事前に行った、独断での予想について書いておきます。
執筆時点で、先手・後手がわかっていないので、そのあたりは両方の可能性を含めて書いています。
両対局者ともに、飛車を振らない「居飛車」の使い手です。
本格派居飛車党である深浦九段、藤井七段の対戦では、やはり両者ともに居飛車を採用する、「相居飛車」の将棋になりやすいでしょう。
深浦九段はオールラウンダーとのことで、振り飛車も指しますが、やはり性格的に、有力な若手に対して正面から挑んでいきそうな印象があります。
ですので、相居飛車の本格的な戦いが観られるでしょう。
相居飛車といっても、色々な戦型があります。
考えられる戦型は以下の5通りくらいあります。
どの将棋になっても、熱いものがあります。
例えば、「矢倉」であれば、「炎の7番勝負」の藤井-深浦戦であったようなお互いがしっかりと囲いあった重厚だけど激しい戦いになるかも知れません。
あるいは、最近のトレンドに沿った、後手急戦の戦いになるかもしれません。
特に、藤井七段は六段時代、中学生最後の対局で、急戦矢倉の戦いで井上慶太先生に負けているとのことでしたので、同じような戦型でA級棋士に勝てれば、戦法の幅がさらに広がって今まで以上に心強いですね!
藤井七段には珍しい横歩取りの戦いになったとしても、それはそれで熱いものがあります。
横歩取りでは、佐藤名人や三枚堂六段に勝っていますので、今や藤井聡太七段の得意戦法の一つといって過言でないと思います。
「青野流」など、升田賞が授与され、名人戦でも指される横歩取りに、藤井聡太七段が本格的に参入となったら、また常識やAIを超えるような手が発見されていくかもしれません。
角換わりは、言わずとしれた藤井七段の得意戦法です。
先日の竜王戦ランキング戦の決勝の将棋は、将棋ファンに衝撃を与えました。
その前の船江戦でも、圧倒的な強さをみせました。
深浦九段が、角換わりを受けて立てば、意地と意地のぶつかり合いとなりますね。
緊張感があり、対局者の決断力が問われるような戦いが観られるでしょうね。
相掛かりは、叡王戦での深浦-藤井戦の戦型でした。
この将棋は、結果は深浦勝利となったものの、序盤は藤井七段がかなり有利でした。
それでも深浦先生が相掛かりにするとしたら、入念な容易をしてきている可能性があります。
羽生竜王の名人挑戦の原動力になり、名人戦最終局も結局は相掛かり的な将棋になったこともあり、この戦型もこのドラマティックな舞台に相応しいといえます。
個人的には、本命は雁木ではないかと思っています。
というのは、前回の叡王戦の時点では、藤井七段は深浦九段の雁木を予想していました。
そのときは、結局予想は外されて、相掛かりの将棋になりました。
深浦九段は雁木をよく指すことで知られ、実際、JT杯の準決勝の豊島戦などで指していました。
A級棋士の底力を発揮するために、雁木戦法をぶつけていくのではないでしょうか?
記事公開の時点では、すでに対局が始まってしまっていますね(汗)。記事の完成が間にあいませんでした。
今回の記事は、事前には、上記のような予想が立てられました、という内容でした。
結局、雁木になりそうな展開になっていますね。
中継などで最新の情報を手に入れつつ、歴史に残るであろう一局を楽しんでください!