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藤井聡太七段、朝日杯連覇できるでしょうか?
実現すれば、羽生善治先生以来の二人目の
朝日杯将棋オープン戦連覇達成となります。
目次(もくじ)
別の記事では、2018年の朝日杯での、中学生棋士・藤井聡太五段(当時)の
活躍がどれくらいすごかったのか、ということをまとめてきました。
といっても、書いている私もすごすぎて感覚がマヒしてきているのですが(^^;)
さて、そんな藤井聡太七段が、再びの優勝によるニ連覇をかけて挑む朝日杯本戦トーナメント。
連覇達成まであと、準決勝と決勝の2勝です。
対戦相手にも注目しましょう。
まず、準決勝の対戦相手からいきましょう。
準決勝の相手は当然ですがすでに決定していて、行方八段です。
2017年度まで順位戦でA級に在籍していた棋士です。
将棋界の頂点を争う戦いである「名人戦」にも出場した経験のある、
一流棋士です。
藤井聡太-行方の対局は、非公式戦で実現したことがあります。
インターネットテレビ・AbemaTVで放送された、
「AbemaTV魂の7番勝負」の第3局です。
このときは、藤井六段(当時)が、積極的な攻撃態勢をつくり、
一気に攻め倒しました。
藤井六段(当時)が、終盤戦で相手の王様を討ちとる技術
(これが藤井将棋最大の強みの一つなのです)を発揮し、
見事に勝ち切りました。
一回勝っているとはいえ、行方八段も最近までA級に所属していて、現在は強豪ぞろいの
B級1組で指しわけと善戦している棋士。
藤井七段の二連覇にとっての、かなり大きなハードルだと思います。
第3期叡王戦で、藤井聡太四段(当時)は、深浦九段に逆転負けを喫しました。
もしも藤井四段(当時)が深浦九段に勝っていたら次に、行方八段と当たるはずでした。
実際には、負けてしまったので、藤井四段(当時)ではなく
深浦九段が行方八段と対局しました。
この深浦-行方戦の結果は、行方八段が勝利しました。
このことからも、藤井七段にとっても、行方八段が強敵であることがわかります。
藤井七段と行方八段の対局の勝者が、決勝に進みます。
反対側のブロックで行われるもう一つの準決勝戦の勝者が、
決勝にでてきます。
このもう一つの準決勝のカードは、
渡辺明棋王対千田翔太六段です。
以前に棋王戦5番勝負で熱戦を繰り広げたお二人ですね。
こちらも激戦になるとみて間違いないでしょう。
以下では、仮に藤井七段が決勝進出を決めることができたとして、
将棋界において、決勝の対局が、将棋界や藤井七段にとって
どのような位置づけになるのか、
考えてみますね。
渡辺棋王との対戦であれば、
「中学生棋士対決」となります。
公式戦としては、藤井七段の対・先輩中学生棋士の対局は、
デビュー戦の加藤一二三九段、
そして2018年の朝日杯準決勝の羽生善治竜王(当時)との対局
に続く、3回目になります。
この点からも、もし渡辺-藤井のカードとなったら、
実現したら、とても印象的な決勝戦になりますね。
また、渡辺棋王は、羽生世代と将棋界の覇権を争い続けてきた
将棋界の第一人者です。
朝日杯は連覇こそないものの、決勝に連続出場したりしています。
2017年度は、羽生先生に竜王戦7番勝負で負けて竜王を失陥して羽生永世7冠誕生を許し、
現役タイトル所持者ながらA級からB級1組へ陥落してしまいましたが、
棋王のタイトルを、堅持し、さらにはB級1組で好成績を出し、
1期でのA級復帰を決めました。
藤井七段はこれまで、将棋界のトップクラスの棋士に対して
勝利してきていて、将来のタイトル獲得がどんどん現実味を
帯びてきています。
決勝戦で渡辺棋王vs藤井七段戦が実現したら、
藤井七段とタイトルの距離がまた一つ明確にみえてくるのかもしれませんので、注目ですね。
千田六段といえば、コンピュータ将棋に詳しいことで知られています。
普段から将棋ソフトを使って将棋の研究をしている棋士です。
ソフトの「評価値」に対して信頼を置いていて、自分の指し手が
評価値の高い手に近づくように、日々研鑽しているようです。
一方、藤井七段も、将棋ソフトを勉強にとりいれていることで
知られています
千田六段、藤井七段、どちらの棋士も、将棋ソフト世代、
またはAI世代の将棋棋士の代表選手といえるのかもしれません。
両者ともに、普段から
評価値の高い手を指す訓練をしていると思います。
いわば、現代将棋の申し子的な棋士ですね。
この二人のどちらが将棋界を背負うことになっていくのか?
とても興味あるテーマですね。
藤井聡太七段が優勝まであと2勝となっている朝日杯。
準決勝、そして(進出した場合の)決勝の対戦相手についても注目し、
そのカードでの対戦のもつ意味なども書いてみました。
色々書きましたが、どのような将棋になるのか、
とても楽しみです。