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第13回朝日杯将棋オープン戦準決勝で藤井聡太七段が敗退しました。
藤井七段の3連覇を阻止して決勝戦に進んだ棋士・千田翔太七段とは、
どのような棋士なのか?
新規の将棋ファンや少し興味あるくらいの方のために説明してみたいと思います!
千田翔太七段は、将棋界には珍しく(?)長身で痩せていて、
とてもスマートなスタイルの棋士です。
また、知的な印象でありながら、関西弁のやわらかな口調もあり、
魅力ある棋士だと思います。
小説や映画にもなった、故・村山聖九段のことは、
将棋ファンでなくとく聞いたことがある方も少なくないと思います。
その村山聖九段の師匠の森信雄七段は、
男性棋士、女流棋士も含め、
お弟子さんが多く、将棋界でも屈指の大きな一門として名高いです。
例えばですが、大学院で哲学を専攻し、竜王のビッグタイトルを獲得したこともあり、
カードゲームでグルメなどにも強い興味をもつ、糸谷哲郎八段、
自嘲・自虐気味のユーモアで知られる実力者・山崎隆之八段などが、
千田翔太七段の兄弟子たちです。
千田七段は、一見すると優等生タイプのようにもみえるのですが、
彼らと同じ森一門であることから、強い個性をもっているものと思われます。
山崎八段、糸谷八段は、将棋界でもトッププレーヤーですが、
千田翔太七段も決して兄弟子たちに負けていません。
なんと、タイトル戦の挑戦者になるまで、後一歩となったこともあるのです。
【参考記事】 千田翔太七段の実績がすごい!棋王挑戦や王位リーグ、順位戦の活躍について
千田七段と近い年代の棋士は誰でしょうか?
元・タイトルホルダーの斎藤慎太郎七段は一つ上の世代です。
ニコニコ超会議の「ついたて将棋」のイベントでは、
普段は控えめな斎藤七段がわりと積極的に絡んでいっていましたし、
仲よしなのかもしれませんね(^^)。
ちなみに、朝日杯決勝の対戦相手となった永瀬二冠は二つ上です。
このあたりの世代の若手棋士たちは、タイトル獲得経験者も結構いたり、
将来的に将棋界の頂点に君臨することになるかもしれません。
千田七段自身もまた、そのような将来有望な棋士の一人であるといえそうですね。
将棋AIを使った研究は、今でこそプロ棋士たちの間でも
当たり前になってきました。
ちなみにAI(人工知能)という言葉は、
最近はとてもよく使われるようになってきました(この2、3年くらい?)が、
将棋AI研究がまだあまり定着していなかったころは、
「将棋ソフト」という言葉の方が普通でした。
あと、「コンピュータ将棋」という呼び方もありますね。
その時代から、いち早く将棋ソフトの有用性を見抜いていた棋士の一人が、
この千田翔太七段です。
コンピュータ将棋を研究に取り入れたことにより、
千田七段は「升田幸三賞」という賞も受賞しています。
あと、千田翔太先生は将棋AIを理想としていて、自分の読みや形勢判断と
AIの最善手や評価値を近づけるように努力されています。
例えば、「フラッドゲート」という、AI同士の対局がみられるサイトを普段からよく観ているそうです。
こうなってくると、千田先生も一つの将棋AIであるかのような感じで、
そのせいか、インターネット上では、有名な将棋ソフトの名をもじって「チダンザ」とか「チナンザ」などという
愛称で呼ばれていることもあります。
なお、解説の際は、冷静に客観的に分析してしまうので、結果的に
対局者にとってかなり厳し目のコメントをしてしまっていたこともありました。
千田翔太七段からは、感情によらずに冷静に論理的・分析的な語り口から、
学者的な雰囲気が感じられます。
ニコニコ超会議では、斎藤慎太郎七段が「博士」「博士」などと読んでいましたし。
また、ニコニコ生放送に解説で出演されたときに、
「棋士でなかったら大学で研究者になっていましたか?」
みたいな質問が視聴者さんから届いていました。
学者・研究者や、大学の教授風の棋士は、糸谷八段とか、
勝又六段など、千田七段の他にもいらっしゃるのですが、
千田先生のような淡々としていて、「冷静沈着」という感じの方は珍しく、
とても新鮮に感じられて、個人的に好印象です。
千田翔太七段についてまとめてみました。
コンピュータ将棋に詳しいことで有名な点や、
将棋の実力や実績も素晴らしいことは注目に値します。
やはり森門下であることから、人間的な一面にも魅力があるものと思われますので、
今後はそのような点にも、目を向けて行きたいと思いました(^^)。