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先日、王将戦の挑戦者決定リーグ戦の最終戦が一斉に行われました。
このブログはこれまで深浦九段に注目してきましたので、プレーオフを期待する記事を書きましたね。
豊島将之八段が最終日の深浦-豊島戦で勝ち、久保利明王将への挑戦権を獲得しました。
豊島先生、おめでとうございます!
ということで今回は、2018年における大活躍が予感される豊島八段への、膨らんでいく期待感についてです。
豊島八段は王将リーグでたったの1敗しかしていません。
5勝1敗という圧倒的な成績でタイトル戦に臨むこととなった豊島八段。
ここで改めてその結果の凄さをみておきましょう!
王将リーグには、渡辺明竜王と佐藤天彦名人もいました。
名人と竜王は言わずと知れた将棋界最高のタイトルです。
将棋界の頂点に位置する棋士を二人破ってのタイトル戦登場となった豊島八段。
いよいよ豊島八段の時代がくるかと思えてきますね。
最終日前に一気に挑戦を決めてしまうかに見えた豊島八段に土をつけた棋士が、糸谷哲郎八段です。
糸谷八段は森内先生から竜王位を奪取した経験もある棋士です。
負けた相手もそのような実績ある棋士だったわけですね。
その意味でも、豊島八段の5勝1敗という結果は素晴らしい好成績と言うしかありません。
豊島八段は今年度の勝率が素晴らしく、8割を超えます。
藤井四段が連勝記録を29で止められた後、少しずつ負けが増えたころは、豊島八段の方が勝率が高くなったことがありました。
そんな好調な豊島八段は、王将戦以外でも注目を集めています。
豊島八段は、今期のA級順位戦で、全勝街道を進んでいます。
豊島先生は前期のB級1組順位戦で昇級し八段昇段しました(棋士はA級に上がると八段に昇段します)。
当然A級は今期が初参戦です。
初参戦にして全勝中というのは、前期での稲葉八段を思わせる活躍ですね。
稲葉八段に続き、A級1期抜け(?)で挑戦を決めたいところです。
もしも豊島八段が名人戦の挑戦者になれば、王将リーグで佐藤天彦名人に勝っていることは、大きな意味を持ちます。
王将リーグの一局を名人戦の前哨戦ととらえれば、豊島八段の名人奪取に向けて好調な流れができていると言えそうです。
今のところ、豊島八段の名人挑戦の一番の競争相手は羽生棋聖です。
羽生棋聖は渡辺竜王とのA級7回戦を終えて、5勝2敗となっています。
他にも2敗の棋士はいますが、すでに5勝しているのは羽生棋聖だけです。
その意味で、豊島八段の次に挑戦の可能性が高いのは羽生棋聖です。
しかし、豊島八段はすでに、A級2回戦で羽生棋聖に勝っています。
この意味では、勢いは豊島八段にあるといえるのかもしれません。
羽生棋聖とのプレーオフになったりしたら、この羽生棋聖への1勝が精神的に大きいでしょう。
豊島八段は現時点でA級順位戦5勝中。
しかもなんと次の対戦相手は久保王将です。
なんとここにも、「前哨戦」が(笑)。
久保王将とのA級7回戦に勝てば、名人挑戦に向けて一気に流れを引き寄せることができます。
一方の久保王将もまだA級2敗です。
同じく2敗の広瀬八段もそうですが、まだ豊島八段と当たっていないので、自力で豊島八段の星をつぶせる可能性があります。
その意味では、久保王将にとってもA級7回の豊島戦は大きなチャンスなのです!
王将戦の番勝負の前哨戦にして、名人挑戦の可能性を大きく自分に引き寄せるチャンス。
お互いに絶対負けたくない熱い戦いですね!
いかがでしたか?
今回は、豊島八段に注目してみました。
以前から実力ある棋士として定評ある豊島八段の時代が、いよいよくるのでしょうか?
ところで、AbemaTVで時々放送している過去の朝日杯の放送で、豊島先生を見たことがある方もいるかと思います。
対局者として登場し、大盤の前で渡辺竜王と感想コメントを述べあっているシーンがありました。
また、ゲスト解説者として登場したこともありましたね。
落ち着いた語りが印象的な豊島先生は、将棋ファンにとっては好感が持てる棋士です。
将棋イベントに続き公式戦でも藤井四段に勝った豊島八段。
王将戦という大舞台への登場が決まった今、将棋界の外へも一気に知名度を上げていってほしいですね。
もちろん、竜王戦で佐々木勇気六段を止めた久保王将も、王将戦で活躍することで、一般への知名度を高めるチャンスですね。
とはいえ、豊島八段のA級順位戦はまだ5回も残っています。
他の棋士にもまだまだチャンスがあります。
何が起こるか予想できないところがA級順位戦の面白いところです。
A級順位戦が佳境に入るのは年が明けてから。
そして、王将戦も年が明けてから始まります。
2018年も、将棋が面白そうですね。