アマチュアから将棋のプロ棋士を目指す制度・編入試験とは【2つある】

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藤井聡太七段や羽生善治九段、加藤一二三九段などの有名棋士が

中学生でプロデビューしていることからもわかるように、

将棋のプロというのは、子どもの頃から本格的に目指すものです。

 

でも、大人になってからもプロを目指す例もあります。

現在では、折田翔吾アマ(アゲアゲさん)がプロ試験挑戦中で注目です。
 

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では、大人になってから将棋棋士を目指すための制度とは、

どういうものなのでしょうか?

ここではそのことを説明します。
 

 

将棋でアマからプロになるには

 

それでは、「アマチュアから将棋のプロになるには?」、

ということについて説明していきましょう。

 

大きくわけると、次の2つがあります。

 

  • プロ編入試験
  • 三段リーグ編入試験

 

ちなみに話題になっている折田アマが利用するのは、プロ編入試験の方です。

 

普通は奨励会から棋士になる

 

現在の将棋界の制度でプロ棋士になるには、

奨励会(新進棋士奨励会の略)という機関に入って

勝ち抜いていく必要があります。

 

奨励会入会者は原則、子どもで、年齢制限があります。

なので、この通常の方法(制度)では、大人のアマチュアが将棋のプロにはなれないわけですね。

 

[関連記事(やや情報が古いですが)] 将棋漫画・紅葉の棋節で学ぶ将棋のプロ棋士への道【奨励会の受験資格】
 

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三段リーグ編入試験

 

でも実は、大人が奨励会に入会する方法があります。

それが、三段リーグ編入試験です。

 

通常の方法でプロを目指す場合、まず三段までの昇段を目指し、
奨励会でプロになるための最後の関門である三段リーグに挑みます。

そのリーグにアマチュアが入るための試験が、三段リーグ編入試験になります。

 

受験資格は下記の通りです。

 

過去1年間(4月編入→前年1月~12月/10月編入→前年7月~当年6月)のアマ6棋戦優勝者で、四段以上のプロ棋士(日本将棋連盟正会員)から奨励会受験の推薦のある者。
<該当アマ6棋戦>
アマ竜王戦、アマ名人戦、アマ王将戦、支部名人戦、赤旗アマ名人戦、朝日アマ名人戦
◎該当アマ1棋戦につき、受験は1回限りとする。

前記の受験資格を有する者であれば、何度でも受験をすることができる。
※奨励会三段リーグに編入後に退会した者も受験可。
奨励会三段リーグ編入試験概要より引用

 

つまり、大雑把には次のような感じですね。

 

  • アマチュア大会優勝
  • プロ棋士からの推薦

 

三段リーグ編入試験に合格しても、プロになるまでにはまだハードルがあります。

三段リーグで、他の奨励会三段たちと戦って上位の成績をおめることで、

ようやく四段昇段つまりプロデビューとなるのです。

 

プロ編入試験

 

三段リーグ編入試験はあくまで、奨励会三段になるための試験です。

プロは四段なのですが、では、いきなり四段になるための試験はないのかというと、

それこそが、プロ編入試験です。

 

・現在の公式戦において、最も良いところから見て10勝以上、 なおかつ
6割5分以上の成績を収めたアマチュア・女流棋士の希望者
・四段以上の正会員の推薦のある者
プロ編入試験についてのお知らせ

 

アマ大会で勝って、アマチュア参加枠のあるプロ棋戦に出場し、

対・プロの対局で、高勝率を出すことで、はじめて受験資格を得るわけですね。

 

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プロ編入試験でデビューすると?

 

プロ編入試験に合格すると、晴れて棋士デビュー。

プロ四段になることができます。

 

ただし、通常のデビューに比べて、厳しい条件がつきます。

フリークラスからのデビューになるためです。

フリークラスはいわば期限付きのプロで、

どこかで高勝率を挙げないと引退になりますし、

しかも通常は収入が低いという点で、つらいクラスです。

 

[関連記事] 将棋のプロ棋士の年収が気になる?対局料や固定給を推定せよ

 

フリークラスから順位戦のC級1組というクラスに上がったときに、

ようやくプロ棋士としてのスタートが切れるという感じでしょう。

 

まとめ

 
[関連記事] 【折田翔吾アマのプロ編入試験まとめ】受験条件や対戦相手など【随時更新】
 

将棋のアマチュア強豪からプロ棋士になるための制度についてまとめました。

 

通常は子ども時代から奨励会に入り棋士を目指すのですが、

大人のアマチュアが棋士を目指すための、編入試験という道があります。

2つの編入試験についてごく簡単に説明し、合格後に待っているさらなるハードルについても触れました。

 

一つ注意しておくべき点としては、

大人がプロ棋士になる道があるとはいっても、

これまでその制度でプロデビューしたのは、

かつて奨励会でプロになることを目指していた人たちであり、

将棋のプロになるためには膨大な時間努力を続ける必要があるということです。
 

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